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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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ゲームを作る際に、コンセプトと照らし合わせて要素の追加、削除を行うコンセプトワークは完成度を高めるために必須と言われています。が、そのノウハウについて語られる事はほぼありません。今回は独学では有りますがそのやり方や、コンセプトから外れたものの見つけ方の一つについてですので、使えそうなら使ってみてください。

準備
戦闘
リソースの検討

 ここ最近のゲームは大体このサークルで作られています。表は左回りにみて下さい。簡単に説明するとこうなります。

  1. 戦闘でリソースを手に入れる
  2. リソースを消費して装備などを手に入れる
  3. 装備品を選択して戦闘に向かう

 この3つをサイクルしています。切り分けるかシームレスにするかはそのゲームによりけりですが、大抵の場合、同様のサイクルをより制限して戦闘に盛り込んでいたり、リソースをさらに入手するためのサイクルが作られている場合が多くみられます。戦闘に盛り込んだ場合、リソース部は準備で持ち込んだものになります。いくつか例を挙げると以下のようになります。

戦闘 準備 リソースの検討
モンハン クエストへの出発 装備品、所持アイテムの決定 お金を消費して装備の購入、素材、アイテムの補充
モンスターとの戦闘 納刀、抜刀、使用アイテムの準備、罠設置 持ち込んだアイテム、入手したアイテム
ドラクエ モンスターとの戦闘 装備。パーティ編成。所持アイテム お金、経験値、クエストの進行度合い。アイテム整理。
ファイエム 自軍ターンの終了 ユニットの再配置や回復、攻撃、買い物 彼我のユニットの配置
艦これ 出撃 艦隊編成 艦娘の数
艦娘入手 消費資源の決定 艦娘の数

 難しく言うと、コンセプトワークとはこういった色々なサイクルがそのゲームのメイン部であるサイクルを広げるような形になっているかどうかを検討するもので、あらかじめあるパラメーターや追加した要素がそのサイクルからはみ出ていないかを見直す作業と言えます。

 見直す作業を行う際、忘れてはいけないのは、このリソースを準備して戦闘に出たらどうなるんだろう、とか、こうなるんだろうか、といった期待や好奇心になってプレイヤーを動かしているかどうかです。つまり、プレイヤーから見るとあの表は逆の右回りになります。

  1. リソースから戦闘を予想する
  2. 予想した戦闘に必要な準備を行う
  3. 準備のために必要なリソースを消費する
 場合によってはこの準備(装備)を戦闘で試したいから、このリソースが欲しくて、そのリソースが手に入るからこの戦闘に出る、ということもあります。

 重要なのは、リソースが動機を産み出している、と言う点です。なので、その期待に応えるためにはこのリソースを持っているときはこうなるよ、と言うのを用意しておかなければなりません。

 例えば着せ替えなどはそうなのですが、リソースの消費なしに手に入ったものに関しては人はそれほど見返りを求めません。バイオハザードのクリア特典の衣装などは、ゲームに一切関係ない事を知っています。が、デドアラビーチバレーでは見た目のためにお金をかけます。プレゼントした水着をNPCの際に選んで着てくれるというバックがあります。艦これの中破に関しては、戦闘の結果であり、リソースを消費した結果ではないため特に特殊な効果が何もなくとも不満はありません。

 同人ゲーなど、個人で作る場合、この着せ替えで見た目が変わるだけで力尽きてしまいがちです。が、そうではなく、その衣装の時、特定の場所に向かうと何かが起こるといった見返りを、特にそのゲームの芯となるような部分に用意すると面白さというか期待が増します。

 もし、追加した要素が特にこれと言った見返りも無く、ゲームの戦闘部にも影響を及ぼさないのであれば、思い切ってカットしてしまうのもコンセプトワークの一つです。
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ゲームを作るための勉強はなんですか、と言う質問を割と良く見かけます。技術としてはプログラミングを学ぶ必要はあるかもしれませんが、別にプログラミングを学ばなくともゲームは作れます。ツクールであれば、手間はかかるがスイッチの管理だけでも十分ゲームを作ることは出来ますし、それこそブログで昔のゲームブック形式のゲームを作る事だって可能です。

 で、だいたいこういう質問をする人ほどゲームを完成させられない傾向がありますし、そもそも手を付けません。どんなものを作るか、と言う具体的なイメージが一切なく、「ゲーム」という漠然とした憧れがあるだけだからですね。

 逆に、適当に気に入ったツールを手にしてそのツールで出来る事を探り、実験を繰り返す人の方が何かしらの完成までたどり着きやすいです。

 両者の違いは何かと言うと、単に手を付けているか否かでしかありません。しかし、この差はとても大きなものです。手を付けなければわからないことは山のようにあります。自分が今何を解っていて何を解っていないかは自分自身では意外と解らないものです。それを明確にするには、失敗なり成功なりを体験するしかありません。

 失敗して初めて、今、何を学ぶべきかが見えて来ます。そして、今、特に学ばなくてもいいものも明確になります。自分自身の向き不向きは自分にしか解らないが、それを知るためには経験が必要です。

 車の免許を持っている人は解ると思うのですが、免許を取る前と取った後では助手席に乗った際に見る場所が異なるはずです。免許を取る前はただ景色を見、車を見たとしても漠然と見ていたと思いますが、免許を取ると、目の前の車とその先、どんな風に動くかをある程度予想するようになりますし、曲がる際、ドライバーと一緒に安全確認をしてしまうようになります。

 同じように、一冊の本を読んだ際、ゲームを一本作る前と作った後では書いている内容に差がでてきます。もちろん出版物なので書かれている内容そのものに変化はありません。受け取る内容に、見落としや、こういう事を言っていたのかと言う再発見が必ずあります。

 同じ事件を見ても人によって受け取り方が違います。昨日の自分と今日の自分は別人と言えます。ましてや一年後ともなれば他人も同然。その間にどんな経験をしたかで、同じものを見ても印象が変わるものなのですから、学ぶより先にまず経験を積む事が大事です。

 渾身の一作を発表したいのなら、渾身の一作が出来るまで完成させた作品をボツにすればいいんです。発表しなければ何の問題もありません。そして、完成させなければボツも作れないし、ボツが無ければ自分の足りない部分も理解できません。

 悩む前に手を付けること。まずやること。創作の鉄則ですね。という事でまずやりましょう。

分類

 中ボス

処方

 責任感があるため、人の重みを背負いたがる。こっそりと下ろしてやらないと共倒れになりうることも。

概要

 非常に責任感が強く、実行力も申し分ない頼れるキャラクターです。ただし、責任感の強さからか他人の重みをあえて拾いに行く傾向があります。それ自体は善行と言えるのですが、自身の持てる重みを把握していないため自分自身で潰れに行ってしまいます。

 自身の持てる重みを把握しなかったために仕事を入れすぎて多忙になり健康を害したり、他人の重みに触れてしまったがために精神的に病んでしまうなど、自分自身で自分自身を潰してしまい、結局は誰も救えないパターンにも陥りやすい人です。

 まだいけると言うような認識もなく普段通りに重みをもちに行くため、大木が折れるかの如く突然潰れてしまいます。当然、持っている重みが重ければ重いほど、周囲への害も大きくなります。自ら取りに行く都合上、周辺が預けたものも少なくないため共倒れの危険性は知らず知らずのうちに大きくなっていきます。

 自分自身が重みを背負いに行く性格であるがゆえに、他人も重みを背負うものであると言う認識を地味に強く持ちます。これにより、相手が持てない荷物を持たせようとしてしまう傾向もあります。知らず知らずのうちに人を潰すことが有り、本人にはその自覚はあまりありません。

 往々にしてこのタイプは周囲から頼られる存在であり、それ故にそこそこ地位も高く、人脈の中心的な存在となります。甘える人が増えれば増えるほど重みは増していき、潰れる時はそれに甘えてきた人々もろとも崩れ去ってしまいます。本人に持てる重さの自覚が無いため、この崩壊の予兆を察することは困難です。

 他人の責任にすることが苦手なため小規模の組織の頭をやる事は得意ですが、中規模、大規模の長は苦手です。このタイプが崩れる前に荷物を取り除くなど、ケアをしてくれる縁の下の力持ちが居れば長続きします。

 物語に登場させる際には、頼りになる味方として登場させ山場で崩してしまうとドラマチックになるでしょう。実際にこのキャラクターが背負う重みを取り除くシーンはシナリオの腕の見せ所ともなります。

 伏線として、何かしら人助けをしたがるような節を序盤からしっかり見せておくといいでしょう。それと同時に、主人公らを取り巻く環境が徐々に傾いていっている様子もそれとなく見せておけば、この人物が倒れた瞬間、どっと押し寄せる出来事によって、どれだけこの人物が重要であったかをプレイヤーに伝えることが出来ると思います。

損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 なし

分析と感想

 端的な説明をすると、双六にリソース管理を足したゲームです。一定の所持金をもち、他のプレイヤー全員が破産するまで続けられます。最後の一人として生き残れば勝者です。

 限定された期間は、何回と言った具合に固定されたものではありません。双六と異なり、ゴール地点が存在しません。最後の一人になるまで続けられる、いかにして脱落しないかが競われます。限定されてはいますが固定はされていない、フレキシブルな期間と言えます。

 所持金はもちろんリソースですが、それ以外にも購入した物件などもリソースとして機能します。特に交渉をする際には非常に大きな材料となり、見た目のデータ以上の力を発揮することが有ります。

 他人の所有しているマスに止まるとお金を支払わねばならず、脱落へと一歩近づきます。リソースと期間の損を同時に発生させる非常に優れたデザインです。また、同一の色のエリアの物件をすべて保有すると独占となり、支払う金額が2倍となるだけでなく、家などを建てる事によりさらに多くの利益を得ることが出来るようになります。最後の一つの物件はそれだけで大きな価値を持ち、価格以上の交渉の価値を持つようになります。

 損のデザイン以外にも3を強く意識したデザインが行われており、非電源ゲームとして人間が上手く認識できる範囲のギリギリまでをまとめています。一辺の色は2種類までで、一色あたりの物件数は3つ、物件の強化は4+1段階、ゾロ目は3回まで、刑務所に留まれるのも3回までと、基本的には3までに収められています。物件の強化も、家とホテルを置くと言った具合に一目でわかるだけでなく、独占、家、ホテルと3段階までにまとめられており、4を超える場合は何か道具を用意するといった工夫がなされています。

 上手く双六に付加価値を付けたもので、これをさらにコンピューターゲームとして発展させたものが、いただきストリートや桃太郎電鉄と進化していきます。長く愛されるアナログゲームだけあって、研究対象として非常に良いゲームだと思います。

リスクとリターン

 桜井政博氏曰く、ゲーム性とはリスクとリターンとのことです。モノポリーの場合、どの物件を買うかや家の建築等、お金の使い方が重要なポイントとなります。

リスク
 所持金が減る
 ゲームオーバーに一時的に近づく
リターン
 高い収入を得られる機会が増える

 普通にビジネスというか商売のリスクリターンの様にも見えますが、よく考えればモノポリー自体がそう言うゲームなので当然と言えば当然ですか。

 基本的には移動する度にお金が減るゲームで、他の誰かが移動する度にお金がもらえるかも知れないゲームです。1周の後半になるほど停止時の出費が大きくなりやすい訳ですが、投資にも大きなお金が必要になります。逆に前半では収入も小さ目ですが出費も小さく、序盤では活躍が見込めます。

 どこにどれだけお金を投資するかという戦略。そして戦略を練ってなおダイスの気まぐれさに左右されてしまうギャンブル性。この二つのバランスの良さが面白さを産んでいるのでしょう。

損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 なし

分析と感想

 FC時代の名作で、ハドソンの代表作の一つです。爆弾を置いてただ爆発させるだけと言う、非常に単純なゲームデザインですが、それ故に多くの人に愛されました。

 一定時間後に爆発する部分にだけ限定された期間が存在し、一応、各ステージタイムリミットらしきものはありますが、時間がゼロになると新たな敵が登場すると言うだけでしかありません。

 そのほかこれと言ったリソースを管理することも無く、爆弾をどこに置き、どこに逃げるかと言うった選択肢はあるが、ゲーム開始前にどういったものを持ち込むかなどの要素もありませんし、選択肢の失敗を嘆くシーンなどは殆どありません。

 ユニークな点は損を自分で作ってしまうところで、プレイ中の死因やミスは殆どが自身の爆弾によるものです。自分が置いた爆弾の爆風に当たるはもちろん、アイテムを燃やす、扉を燃やす、自分自身を閉じ込めると、枚挙にいとまがありません。

 爆弾を爆発させるまで3秒という事で相手の動きを予想するゲームと言うのも珍しく、ほとんどのゲームが今をどうするかに対して、ボンバーマンは近い未来を予想して行動を行います。パズルに近い内容ではあるが、一定の答えが用意されている訳ではなく、どのジャンルにも当てはまらない、唯一のゲーム性を実現していると思います。

リスクとリターン

 桜井政博氏曰く、ゲーム性とはリスクとリターンとの事です。ボンバーマンについては、まずは爆弾の設置位置が挙げられると思います。

爆弾設置のリスクリターン

リスク
 敵がどう動くか解らない
 爆弾を同時に設置できる個数から一つを消費する
 アイテムを破壊するかもしれない
 自爆するかもしれない
 出口を攻撃して余計な敵が出てくるかもしれない
リターン
 敵を倒せるかもしれない
 壁が破壊できる
 
 基本的には敵の動きはランダムである為、なかなか読み切れない部分ではあります。基本的にはここで倒せるかもしれないと設置して倒せたり、倒せなかったりを楽しむゲームです。

 移動がランダムな敵はともかく、動きが固定、もしくは自身でコントロールできるものに関しては設置した瞬間や移動した直後に結果が解ってしまうものでもあります。

壁破壊のリスクリターン

リスク
 爆弾を同時に設置できる個数から一つを消費する
リターン
 通路の確保
 アイテムの入手
 出口の出現

 また壁の破壊もゲーム性の一つと言えます。アイテムが出てくるので壁破壊が宝探しみたいで面白いんですよね。通路の確保にも実はリスクとリターンが存在します。

通路の確保のリスクリターン

リスク
 敵がまっすぐ近寄ってくるかもしれない
 敵の逃げ道が増えてしまう
 死角から敵が来る
リターン
 爆風を当てやすくなる

 直線になる訳ですから、敵がまっすぐこちらへと向かって来たり、迂回して接近したり、回避されやすくもなります。

爆弾数増加のリスクリターン

リスク
 置きすぎて自爆してしまうかもしれない
リターン
 敵の逃げ道を塞げる
 待ち時間が短縮できる

 アイテムの中には設置可能な爆弾数が増える物も有ります。設置数が増えたからといって有利にならないのがこのゲームの面白い所で。逃げ道を塞いだつもりが自分自身の逃げ道も無くなってしまったというケースがよくあります。

火力強化のリスクリターン

リスク
 遠くに逃げても自爆する
リターン
 遠くにいる敵も倒せる

 火力強化も爆弾設置数の増加と同様に、リターンがそのままリスクとなります。タテヨコですので、斜めの位置さえ確保できていれば問題は無いのですが、設置数が増えると最初に置いた爆弾の位置を忘れて、逃げたつもりが逃げてないなどの自爆が発生します。また、誤爆によるアイテムの消失リスクも高まります。

 基本的に強化とリスク増大がセットになっている辺りが本当によくできたゲームだと思います。
  
プロフィール
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色々ありすぎでどれを名乗ろうか
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自己紹介:
素材屋GY.Materialsを運営。
TRPGや同人ゲームなどを制作。イベントプロデュース等。
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