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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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ソシャゲーが蔓延した理由も行動経済学で説明ができる。一つ前の記事で人は損に動かされると書いた。損の回避こそが面白いに直結すると。つまりソシャゲーが流行った理由もどこに損をしていると感じていて、どうやって回避しようとしているかを見れば明白なのだ。

 ソシャゲーそのものはゲームデザインとしては紙芝居アドベンチャーゲーム以下の出来栄えで、例えば同じ仕組みをオフラインでやった場合、絶対に面白くない。体力の回復はアイテムでなんとでもなるがオフラインであれば課金は決済方法が無いのでゲーム内通貨となる。時間経過での回復もプレイ時間でなければゲーム内の時計は動かないので、体力が無くなったら10時間進めるなどを、プレイヤーが自分自身の手で行い、体力回復をゲーム内通貨で処理し、ただただ上を押すだけのクエスト。クリアで出てくる物語もボリュームも内容も薄い。一体何が楽しいのか。このどうしようもなくつまらないデザインのゲームをなぜかソシャゲーではやってしまう。

 どこに損があるのか。

 ソシャゲーのプレイヤーが回避しようとする損は、あふれてしまった体力だ。

 1分に1回復する場合、最大が60を超えると一時間毎に何かしらの操作をしたくなる。180体力があれば、3時間以内に何かしらの操作をしたくなる。レベルアップで体力が全快する場合、なるべく体力が減った状態でレベルアップしようとして自分のスケジュールを調整する。

 人生において一切取り返しの利かない、「時間」という資源。これが体力の回復と言う形で意識され、最大値があるがゆえに、取り返しの利かない時間が無くなっていくという損を強く植えつけられる。だから、あふれないように努力してしまう。ソシャゲーというジャンルが蔓延してしまった理由はこの体力のあふれる損を回避するところに面白さを見出してしまった所にある。

 また、イベントでのランキングのご褒美、特攻カードなども損を回避するように作られている。まずイベントのランキングでしか手に入らないカード。そして、そのカードは次回イベントの特攻でダメージが極端に大きい。これを手に入れないことは損だと意識させ、カードが手に入る一定のランキングから外れる事に対して損を植えつける。そのうえで、そのカードを手に入れるために、ガチャに特攻カードを用意しガチャを引かないで走る事を損と植えつける。

 損、損、損を植えつけることにより射幸心をあおり売り上げを稼ぐ仕組みになっている。もちろん、カードそのものに対する魅力やそれ以外にもいろんな要素が絡まりあって流行るソシャゲー流行らないソシャゲーというものは存在する。が、ソシャゲーというジャンルが流行る要因は以上のように、時間を損したくない、という意識がそれを回避しようとさせる、そういった損失回避の意識を強く刺激しているからだ。

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ゲームは勝利を目指すから面白いのであって、勝利が約束されていると面白くはないもので。実は得をするだけのゲームと言うのは、通称作業ゲーと呼ばれるようになってしまう。

 面白いゲーム、面白くないゲームを分けるのは、そこに失敗や損の要素があるかどうかだ。そして、損を強く認識するために、初めに得をさせる。これは行動経済学によって証明されているが、人は損を避けようとし、損を大きく記憶する。つまり、ゲームが面白いと感じる瞬間というのは、損を回避できた瞬間でもある。

 例えば、マリオは中間地点を通過することでスタート地点へ戻る損を回避できる。中間地点に限らず、各面に存在する難所は、突破することでスタートへ戻る損を回避したり、回避する方法を見出す事によって、そこに快感が生まれ、面白いと認識している。

 もう少しでこの損を回避できそう、と思うこともまた面白さで、こうやったらこの損を回避できないか、という頭の中でのシミュレーションや模索が楽しく、また、その実践も楽しいもので、どうやら人間の脳、というのはそういう風にできているらしい。

 実はこの損、なにもゲームに限った話でもない。同じ作者の作品でも、史上最強の弟子ケンイチは面白いとの声が高いが、それに対してトキワ来たれりはあまり面白くないとの声が多い。何故か。史上最強の弟子ケンイチは最初から弱者という損を強いられている立場であるが、トキワ来たれりは最初からほぼ最強であるため損をしていないからだ。

 では同じく最強の立場でありながら熱狂的なファンが多いゴルゴ13はどうだろうか? 初期の頃からそうだが、中期以降は特に、ゴルゴ13の物語構成は各話の主人公ではない場合が多い。物語の主人公は、何らかの得を狙うものであったり、大きな損をした、もしくはしそうな組織がその損を回避する解決策としてゴルゴ13を雇うのだ。また、ゴルゴ13自身が主人公の話では、ゴルゴ13が損をこうむっている。自分の正体を暴かれたり、命を狙われたり、あるいは依頼ルートを壊されそうになったり、任務がぎりぎり成功で飛行機で不時着したり。

 つまり、損を強く認識する。そして、その損を回避する、解決することに人は面白さを見出す。これはゲームでも物語でも感じる対象が人間である以上、決して変わらない本質と言える。

シナリオが壮大過ぎてゲームが未完成に終わるというのは散々こき下ろしてきたが、ではシステムで未完成になることは無いのかというと、ある。

 原因はいくつか考えられるが、シナリオと異なりシステムはある程度諦めが付きやすい。このシステムを実装したいが時間も技術もないから、今あるもので工夫する。もしくは、このシステムだけで残りは別ゲームで習得する、といったやり方が取れる。

 それでも新しい事への挑戦はまだ楽しくやれるものでシステムに新要素を一つ盛り込むぐらいなら割と簡単で、ここで詰まることは、実は少ない。

 本当の敵は、過去に作ったものの流用だ。特にツクールのコモンイベントやスイッチ、変数は詰まりやすい。何故か、スイッチやコモンイベント、変数の番号が変わるから、どこかわからなくなる。どこを修正していいのかわからなくなるのだ。

 作業量を見失ったときにまずやる事は、たとえ流用するものであったとしても実装したい機能、システムを箇条書きにしてリストアップする事。もちろん新機能を含む。そして、これらリストアップされたものを一つ一つ実行してエラーを出す事。

 エラーを出す事がなぜ解決につながるのかというと、人間面白いもので、エラーという問題が発生すると、それを解決しようっていう気持ちが出てくる。エラーが出なくなったらリストにあるものの次の項目へと移動する。

 また、エラーを解決していく作業中に新たにやらなければならない事が出てきたときは、すぐにリストに追加すること。できるだけ細かい方がやる気につながるし、リストに打消し線を入れると達成感も味わえる。作業前半では消していく快感に、作業後半では完成させたリストが自信と完成へ使命感に変わってくれる。

 エラーを怖がらない事。何をしたらいいのかわからないときは、やりたいことをリストアップして整理する事。完成への地図はこれしかない。

システムにせよシナリオにせよ、未完成のまま放り投げる原因の多くは、実力以上の規模を作ろうとしているところにある。往々にして、システムは作成の難しさから出来る範囲の事を模索しようとするが、シナリオについてはつい思いついて書けてしまうため大きくなりがちになる。それは企画段階ですでに起こっている場合もある。

 ふと冷静にどのくらいかかりそうか、と計算することがある。ペース配分を振り返って、今どのあたりであとどのくらいか。このあとどのくらいが解れば、ペースは維持ができるが、解らないと嫌になってしまう。残りがどのくらいかを把握するには完成させた経験が必要で、一つも作ったことが無い人にはなかなか把握できない。

 そういう人のために、先が見えないシナリオ作成作業を簡単に終わらせる方法が一つある。

 それは、登場人物を削る事。ヒロインが3人いるのなら一人にしてしまう。
 あるいは、妥協する事。スクリプトを沢山使いたいがエラーが出て直せないのなら、スクリプトを使わない事。

 削ったり、妥協したりというのはプライドが許さないかもしれない。でも、完成させないのと、完成させたのとでどちらが立派なのか。未完成で破棄することだどれだけみっともないか。本当にプライドのない行為はどれなのかを考えてみてほしい。そのうえで、そのヒロインは居なければならないのか? そのスクリプトは導入しなければならないのか? 他の表現方法、ツクールの基本機能でできることは無いのか? そういった模索と削減はブラッシュアップと呼ばれる、プロの現場でも行われている立派な作業。


 削ることを恐れず、未完成を恥だと思う事。そうすれば完成は近づいてくる。

あらすじを作りながらゲームを作ると完成しないことが多々としてある。これを防ぐためには一つの簡単な方法がある。それは、完成するまで加筆しないことだ。

 RPGで世界を救うゲームを作ろうと考えた場合は、以下のように作る。

  • 主人公を作る
  • ラスボス(敵A)を作る
  • 目の前にラスボスを配置して話しかけたら戦闘
  • エンディング

 ここで、簡単な戦闘のバランスを作ってしまう。もちろん、このままでは面白くないので、ある程度の目安がついたら次へと進む。雑魚戦が欲しいと考えたなら追加で次を作る。
  • 新しく雑魚(敵B)を作り、今までのラスボスのデータをコピペする
  • 今までのラスボス(敵A)を手ごわくする
  • エンカウントに雑魚(敵B)を配置する
  • MAPをちょっとした迷路にする

 これでダンジョンが出来上がる。街が欲しいなと思ったら、次のようにする。
  • ダンジョンの出入り口を作る
  • MAPを新しく作る
  • 街と行き来できるようにする

 さらに街とダンジョンの間にフィールドが欲しいなとおもったら次のようにする

  • フィールドMAPを作成する
  • 町の出口と、フィールドマップを出入りできるようにする
  • フィールドマップとダンジョンを出入りできるようにする

 この間に敵が欲しければ、また追加で作成してやればいい。こういう形式で間を見つけ出してはそれを埋めて伸ばす方法を取れば、プロトタイプの完成を繰り返すことができるので、大規模な物に気が付いたらなっているし、あらすじもブレない。

  
プロフィール
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男性
自己紹介:
素材屋GYMを運営。
TRPGや同人ゲームなどを制作。
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