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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 トランプを使ったゲームの定番の一つ。これをやったことが無い人は居ないのではないかと思うぐらいメジャーなゲームで、ローカルルールがほとんどない。ここが重要で、ローカルルールを入れる余地が無い、と言い換えてもいい。

 このゲームだけでバラエティの番組が成り立つぐらい盛り上がるゲームで、今まで見た中で一番面白かったと思ったのは、メンタリストDaiGo vs ホリエモンと、DaiGo vs 坂上忍のこの2戦。対ホリエモンでは何をしても損をこうむり、それでも必死に損を回避しようとするホリエモンの姿に感情移入し、面白さを見出していた。対して坂上忍戦では、損をするはずの坂上忍が逆に攻め、最後の一枚でDaiGoが追い詰められ、ババを引きたくないって言う損、ババを引いたときにのしかかるであろう損を回避する姿に感動すら覚えた。

 実はこのゲーム、人は損に動かされるという行動経済学の理論を良く表しているゲームで、普通、ババを引くと大きなショックを受けるが、ペアが出 来ると喜ぶと思う。が、よく考えてほしい。ペアが出来る、という事は、次にババを引く確率が上がる、という事でもある。リスクはどんどん上がっていくのだ が、それでもペアを作った時の喜びよりババを引いた時のショックの方が大きい。損を大きく記憶するからだ。

 ま、これは別な話なので置いておこう。要は、ババが損で、これを引かせることが損の回避として成り立っている、という事だ。

 ゲームで使う枚数は1デッキ分なので、プレイヤーが引く回数、と言うのはある程度制限されている。複数人数でやった場合、一人、また一人と抜けていき、最後の二人になると一気に緊張感が増す。ゲームの敗北、と言う損が目の前に迫っているからだ。同時に勝利の喜びを一番味わえるのは、最後に残ったこの2名のいずれか、勝利した側となる。

 手に持っているカードはリソースと言えなくはない。ただし管理できるものではないのでリソースの管理の要素は無い。普通は。しかし、どう並べるか、と言う部分は自分で管理できる部分であるし、それ以外にもどれがババなんだろうね、という会話を相手とするのもまたリソースの管理となりうる。相手から情報を引き出そうとしたり、逆に隠そうとしたりする心理戦がここで生まれる。もっともこれは後付けであって、プレイヤー側が勝手にそうやっているに過ぎない。ゲームデザイン上派生したものに過ぎないので、存在はするが厳密に言うと、無い。

 最後に明示された選択肢についてだが、これはもう、相手が持っているカードだ。自分が持っているカードではない。どれを選ぶかで結果が決定する。ここでカードを選ぶ、と言う行為そのものが、限定された期間を一つ減らすかもしれないし、同時に選択肢も減らすことになる。勝利条件に近づくと同時に、敗北条件を引きやすくなる、実は諸刃の剣であること。用意された損のデザインを、一つの行動で同時に引き起こす。このシンプルさが長年愛される秘訣なのだろう、と思う。


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損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 それまでパっとしなかったDMMゲームズを一気に押し上げたゲームで、アニメ、TRPGと幅広い展開を見せている人気ゲーム。ランキングも、DMMゲームズで新作が出たときなどに1位を譲ったりはするものの、その時に一位を取ったゲームが「艦これを押さえて!」などと入れてしまうぐらい、強力なコンテンツ。逆に言うと、艦これを押さえ続ける自身の無さの現れでもある。

 期間の損に関して、いわゆる体力に相当するものは、弾薬、燃料、鉄鋼、ボーキサイトと、4つに分けられ、上限はプレイヤーのレベルで設定される。艦娘毎に消費量が設定されており、出撃のたびに資源を消費する。戦艦や空母等、大型で強力なものになるほど消費量が増える。また、戦闘で傷ついた艦娘は修理しなければならないが、この修理できるドッグが少なく、誰かが傷ついているのに誰も回復させていない時間が損となる。効率よく回すためには修復が終わったらすぐに次の艦娘を修復しようとする心理がここには働いている。

 次にリソースだが、艦これの場合、艦娘そのものがリソースとして機能している。戦闘開始時に中破の状態だと、轟沈しロストする危険性が生まれる。次の海域に進めるか、夜戦を挑むか、ここで撤退するか等の判断は、艦娘の状態、すなわちリソースの状態で決定される。

 次に選択肢の損だが、艦隊編成がこれにあたる。先述の通り、艦娘にはそれぞれ修理にかかる時間や戦闘での消費量などが決まっている。空母のみの編成が強いかと言えば、戦闘には強くとも回転率が悪く、消費量を賄うため遠征に出させなければならない。また、夜戦にもそれほど強くないために単一の編成にするのではなく、適度に混ぜ合わせた編成の方が良い結果を生む場合もある。また、敵の種類によっては得手不得手がやはり存在するため、それに合わせた編成、と言うのも損を回避する面白さとして機能している。

 こうして分析してみると、艦これは艦娘という一つの要素に対して、資源消費と回復に関する期間の損、戦闘時における各艦娘の状態がリソース管理の損、そして編成という選択肢の損が集中しており、シンプルで分かりやすいゲームデザインがなされているのが解る。

 流行った理由にはヒラコーショックや、題材等、色々な要素を上げることが出来るが、なによりもこのシンプルなゲームデザインという基礎、下地がしっかりしているからこそ、大勢の人の支持を得られたのではないかと思う。

 公式ページ

損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 入れ替わりの激しいDMMオンラインゲームでは、かなり健闘している古株ゲーム。一応、主人公である社長も異世界から突然飛ばされたとあり、これがある種の損としては機能している。もちろん機能するかどうかは人によるが。

 一応資源が4種類あり、そのいずれもが時間で回復するが、誰かからの攻撃など、強制的な損失は発生しない。また、食料以外は頻繁に消費するものではないため、リソースの管理そのものではないと判断した。ゲームパートでもリソース管理は存在しないので、このゲームにはリソースの損は存在していない。

 食料は他のソシャゲーで言う所の体力に相当し、時間経過により上限を超え、あふれてしまう事が損として機能している。そのほかの資源についても同様で、特にイベント中には武器防具の開発で大量に消費するため、プレイヤーは時間で回復するものも余すことなく使おうとするだろう。

 このゲームで一番のキモとなっているのは選択肢だ。戦闘は自動で行われるのだが、そのパーティをどう編成するか、によって結果は随分と変わってくる。

 パーティ編成は6マスの中に、5名自由に配置することが出来る。前衛、後衛、それぞれ3名までだ。そして、各キャラクターは前衛と後衛で異なる攻撃方法を持つ。攻撃方法は武器に依存する。基本的に前衛は攻撃回数が多く、後衛は攻撃回数が少ない。しかし、後衛でなければ回復魔法などが発動しないなど、武器によって向き不向きが存在している。

 さらにキャラクターにより得意の作戦が異なる。リーダーに指定されたものが保有している作戦に従って攻撃のパターンが繰り出されるのだが、同一のレベルによる編成であったとしても、この作戦が異なると結果が大きく変化することが多々としてある。

 このように、パーティ編成におけるクラス構成、配置、各キャラクターに持たせる装備、リーダーの選択と、選択肢が用意されており、その選択の結果がクエストに挑んだ結果として反映されるゲームとして成立している。

 もっと簡単に言うと、「パーティ編成を楽しむゲーム」と一言で表すことが出来ると思う。

 ゲーム内容を一言で言えるゲームは良作である場合が多い。だいたい10位以内をキープし、数年間続くゲームであるのも納得がいくと思う。

 公式ページ

損のデザイン

限定された期間
 なし
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 なし

分析と感想

 コンテンツとしてはあまり長続きしないだろう、と思った。一応、シミュレーション部では経過ターンによる報酬の低下、艦隊数というリソースは存在するが、艦隊の攻撃に必要な弾薬などと言ったリソースは無く、反撃時や被攻撃時に損が発生する程度となっている。

 将兵のHP回復と言う期間の損があるにはあるが、将兵のHP低下はそれほど気にするようなものではなく、回復も容易であるため、それほど損と感じない。また、選択肢も最初に陣営を選択するだけだが、これはゲーム内容にはあまり大きな影響をもたらしてはいない。

 戦力0での戦線離脱についても、船は失われず、将兵も失われないため、回復に時間がかかる、といった程度の損でしかない。また、敵の挙動も初期ステージから逃げ惑うものが多く、攻撃をしてこないために反撃を受けない位置取りさえ心がければよく、それ自体の難易度は低い。

 演出やデザインなどは非常に凝っていると思うが、ソシャゲーでは必須と言ってもいい、プレイヤーの体力に相当するものが存在しないため、あふれる損が無く、モチベーションを生み出す仕組みが非常に弱い。

 トータルとして、非常に損を生み出すゲームデザインに乏しい。厳しいようだがゲームとして面白く無いので半年以上ランキング10位以内のキープはもちろん、30位以内のキープも難しいと思う。開発期間が長かったので意地でサービスを続ける可能性は無くもないが、今のゲームデザインでは1年、持たないのではないかなと思う。

 公式ページ

キャラクターのデザインは、ストーリーを作っていく上でも何より重要なものとなってくる。プレイヤーはキャラクターを操作し、キャラクターに話しかけ、キャラクターと戦闘する。だからこそ、主要な立場、役割のキャラクターはしっかりとデザインしなければならない。

 主人公の目的や大まかなストーリーの流れ、そしてエンディングという物から作ることが多いと思うが、それだと細部を書いていく際に苦悩する場面が増えてしまう。先にやらなくてはならないのはそこではない。キャラクターとは、登場人物で、人物という事は人なのだ。ならば人が動く動機は……そう、損だ。人は損に動かされる

 人が損に動かされるのであれば、登場人物らも当然、何かしらの損に動かされている。つまり、彼らが抱えている損。どんな損に直面していて、どのように解決しようとしているのか。これが明確になれば細部での悩みは小さくなるはずだ。それと同時に、何をしたいのか、がプレイヤーにも伝わりやすくなる。

 ドラゴンクエストは、依頼者である王様は国益で損をしている。それに対して竜王は特にこれと言った損をしてはいない。単に描かれていないだけで設定があるのかもしれないが、恐らく、無いのだろう。こういった悪役は多く見られるが、ラスボスとして最後に話しかける相手だからこそ成立していると言ってもいい。ストーリーに良く絡む相手であった場合、このパターンは厳しい。

 俺屍はどうだろう? 依頼者でもある昼子は確かに朱点により天界の住人を封印されたという損が発生している。しかし、その朱点もまた、地上の人間によって殺害され、魂は封印をされていた。その封印を解くために、プレイヤー一族に話しかけ、協力し、封印を解かれてからは復讐のために活動した。朱点に限らず各ダンジョンのボスにはそれなりの損とその回避を望む設定が付与されており、目的が非常に明確で解りやすい。一族によく絡むキャラクター達だからこそ、付与された設定と言ってもいい。

 別に復讐だけが損と言うわけではない。殺意の階層では、連続殺人を手掛けてしまった社長は殺人がバレるかもしれないという損を回避するため社員をその手にかけた。引き金となった松丘は産業スパイモドキの行為や借金などの損を回避するため、西河を殺害した。そして、社長を裏で操っていた美沙子は、ゲーム会社を継ぎたくないという意思があり、このまま会社が運営されると会社を継がなければならない、と言う損を避けようとしていた。主要人物それぞれが、それぞれの損を回避しようとした結果、物語が出来上がっている。この細かさが、良作が良作たる所以と言ってもいい。

 よって、ゲームのあらすじがある程度固まったのなら、主要な登場人物に直面している損と、どのように回避しているかをしっかりと定義づけてやること。そうすれば筆が止まった時に、何の損だったかを整理しなおすことで、再開がしやすくなるだろう。

  
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素材屋GYMを運営。
TRPGや同人ゲームなどを制作。
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