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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

2016/01/22 (Fri)
衝撃的な損を用意したから艦隊これくしょんは売れた
人は損に動かされる。それが行動経済学の基本的な考え方で、ソーシャルゲームはその損を時間と最大値を超えた体力に強く植えつけた。と言うのが前回のお話。その中でも流行るもの、流行らないものと言うものがあり、一番の出世株が艦隊これくしょん、通称艦これだ。

 艦これが流行った理由に、船舶の愛着や兵器の擬人化というものを上げる人が居るが、それでは先行して兵器の擬人化をおこなっているあくしずや、後発で有利なはずのミリ姫大戦が上手くいかなかった理由の説明にはならない。そのゲームが流行るのであって特定のジャンルが流行ることはないのだ。艦これが流行った理由は別の所にある。

 いくつか要素はあるが、ここでは行動経済学に習い、どこに損を作ったのかを分析したい。

 まずブラウザゲームの基本である、PLの体力。これは当然だが、それ以外に今までのガチャは即座に入手できたが、艦これでは生産に時間がかかり、生産のための資源も時間で入手が出来る。その資源入手のための遠征にも時間がかかり、出撃させた艦娘の弾薬、燃料も時間で回復、何よりも戦闘で傷ついた艦娘の体力回復にも時間が必要と、徹底して時間の概念を取り入れた。

 そして、それまでのブラウザゲームと一番異なった点は、艦娘を轟沈と言う形でロストしてしまうという事。今までも合成、と言う形でロストはあったが、それらはプレイヤーの判断にゆだねられていた。よって、損ではなく得するシステムだったのだが、轟沈は戦闘を継続するか否かのプレイヤーの判断ミスによって発生する、文字通り損害なのである。

 特に轟沈のシステムを良く知らないプレイヤーで、これまでのソシャゲーに慣れていたプレイヤーは戦闘を軽んじているため、連戦させた結果女の子を殺してしまったという罪悪感は「損」として大きくのしかかった。まどマギのマミさんの死に近い衝撃を受けたはずだ。

 この損が、艦娘を大事にしようとするモチベーションにつながり、流行の大きな原動力となっていた。また、ゲームデザインのシンプルさ、編成し、進むか退くかなど戦略的な判断だけに絞ったのも解りやすさにつながり、ソシャゲが持つべき手軽さを崩さずに維持できている。コンセプトワークのバランスの良さという土台がある上で、轟沈という大きな損を用意したのが艦これ流行の要因では無いか。と分析する。

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