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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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2016/02/21 (Sun)
TRPGのシナリオの作り
TRPGの場合、システム側でプレイヤーを動かす損が用意されていることはあまりありません。あったとしてもそれはキャラロストに対するもので、行動の動機とはまずなりません。TRPGでプレイヤーを動かす損はシナリオに依存しています。

 という事は、上手く回ったシナリオの構造はTRPG以外に持って行ってもうまく機能するはずです。自己流ではありますがシナリオの作り方をまとめてみましたので、参考になれば幸いです。

シナリオの作り方。
  • 登場予定のPC像を考える
  • NPCを作る
  • 組織相関図を作る
  • PLを放り込む
  • 対立の構造を必ず盛り込む

登場予定のPC像を考える

 どんなPCが活躍するのか。誰にどんな事をやらせたいのか。そういう部分をまず決めます。

 知り合いのみで遊ぶのであれば誰の持っているどのキャラかまで指定しても大丈夫だと思います。また、全然知らない人とやる場合も同様に想定として身内のキャラを狙った作りにしても問題はありません。きちんとキャラクター像を説明できれば多少はズレるでしょうが大きくズレる事はまずありません。

 TRPGではダンジョンにせよ人間関係にせよ、解決方法を探ってもらうのがメインの楽しみ方になります。よって、行動を制限するのではなく「こういう問いかけをする」「こういう状況を作る」と言った具合にアバウトな決め方で問題ありません。シナリオ作成の初期段階ではもちろん、最終段階になっ てもPLがどう行動するかについてはアバウトなまま、方向性だけはある程度決めておくといろんな状況に対応が可能です。

 シナリオ作成段階ではあまりPLの行動、NPCの行動に関しては具体的にしない方がいい結果になります。GMの朗読が一番イタイです。

NPCを作る

 最低限、必要なNPCはセッションのボスです。このボスを作るところからまず始めます。以下の物を決めるとスムーズに進みやすいと思います。

  • ラスボスの目的
  • ラスボスの性格(人間性)
  • ラスボスの交友関係など背景

 どういう人生を送ってきて、その目的にたどり着いたのか。どういう性格で、どういう考え方をしているのか。リストをまず作ります。

 ラスボス以外のNPCはPCとPCを繋ぐための存在として機能させます。ラスボスも共通の目的という意味では同様の機能を持ちますが、特定の人物同士をつなげるなど、より具体的な役割としてNPCを存在させておきます。ラスボス以外のNPCに関しても、ラスボス同様に、このシナリオにおける目的、本 人の人間性、バックグラウンドなどはある程度決めた方がいいのですが、作業量の面ではあまり多数を用意しない方が楽です。セッション中に把握できる人数も限度がありますので、なるべく少なくした方が良いと思います。

組織相関図を作る

 シナリオ内の利害関係をより強めるため組織の相関図を作る。簡単なものでも大丈夫です。例えば以下の物も立派な相関図と言えます。

盗賊

 実にシンプル。村は集団なので組織ですし、盗賊もまた集団ですので組織と言えます。シナリオや登場人物に合わせて組織は増減しますが、最低でも2つは必要です。1つの場合は対立による問題は発生しません。内部抗争の場合、内部で組織が二つあるのでこの場合は二つと数えることが出来ます。

 これも結局は損なのです。要は村は盗賊により損を受けているので、これを解決するために冒険者たるPCを雇う。盗賊側は美味しい略奪先が冒険者を雇う事で稼ぎが無くなるかもしれない。と言う具合に、お互いに損が発生するのでこれを阻止しようとした結果、シナリオにも解りやすさが生まれます。

 NARUTOで暁が「世界征服だ」と目的を語った時に一気に面白みが欠けてしまったのはそこで、別に暁は世界から損を受けているわけではないんですね。征服した後に世界を食わせていくビジョンもない。暁が暁としてやりたい事が一気に不明瞭になってしまいました。対立の構図だけ用意して、損という中身を用意しないとこうなると言う好例かと思います。

PLを放り込む

 そして用意した組織同士の対立にPCを当てはめます。よくあるパターンでは、PLは村や盗賊に押し込んだ状態でのスタートです。

盗賊
PC

対立の構造を必ず盛り込む

 上記の例は解りやすいのですが、TPRGでは少し面白みに欠ける内容になりがちです。そこで、少し手を加えてこういう形にすると、PC間でのドラマが生まれやすくなります。

盗賊
PC1,2 PC3,4

 で、人物の相関図で、例えば、PC1とPC3は切っても切れない関係だったとかそういうものにしてやると、PC側は一つにまとまろうとするようになります。こうなってくると、村の言い分、そして盗賊の言い分が必要になってきて、勧善懲悪ものでは無くなります。PC側がどうするのかという判断で、結末が多様に変化するようになり、そういう結末の多様性はTRPGだからこそ出来る事と言えるでしょう。

 となると、NPCの設定がある程度しっかりしていないと、こういうときこいつはこう動く、と言うのが解らなくなってしまいます。どんな展開になってもしっかり支えられるよう、NPCの設定はぶれない柱のようにしっかりと作る必要があります。

 なぜPCを二分するのかと言うと、これもやはり損が必要だからです。これまでの構造は、村と盗賊の間にはそれぞれ損は発生したが、PCには特にこれと言った損は発生していません。せいぜい報酬が有るか無いか程度で、断ろうと思えば断れてしまいます。オープニングでシナリオが破綻する恐れがあります。これを防ぐため、損を受けている当事者にしないといけません。二つに分ける事で、双方の損を体感してもらって、その上で一番損しない方法をPLが見出すよう仕向けます。

 例えばですが、実は村の側は他所からやってきた集団で、盗賊とされている人たちは元々そこに住んでいた人であればどうでしょう? この場合、PC1はただ雇われただけだとしても、PC3は村に戻って来たら村の景色が全然違って、辺りを探ったら旧知の人らが集まっていたと。で、PC3は村に顔を知られていないので偵察に出たら、雇われて攻撃しようとしているPC1に出会う。「お前何やってんの!?」という会話がここで始まり、対立して双方がラスボスになるか、村人を追い出すか、それとも盗賊を追い出すか、というGMが想定しないドラマがここから展開されるようになります。

 コンピューターゲームでこれをやるのは非常に面倒です。アドリブを利かせられるTRPGならではですね。

 また、ここでPCらのとった行動と言うのは、今後、シナリオを作る上でもいいネタとなりうるので、もしTRPGをやる機会があるのなら、是非GMに挑戦してみて下さい。
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