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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

カテゴリー「感想と解体新書」の記事一覧

損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 2016/03/31にサービス終了という事で。サービス開始から終了まで、それなりに遊ばせてもらったので忘れてしまわないうちに。

 元々ブラウザ三国志のコンパチで、どの損もバランスよくデザインされている。

 期という区切りがあり、期が過ぎると、それまで獲得したユニットなどの一部のデータは残るが、それ以外はリセットされる仕組み。NPCの拠点を攻略した数に応じて期の終了時にボーナスが手に入るシステムや、建物の建築、破壊、領地の取得、破棄、領地を増やすために必要な名声等、時間を強く意識したデザインが根底にあったように思う。

 時間経過と共に手に入るリソースも上手く作られており、食料を基準にして拠点の人口と兵士数が決定され、その他の資源を消費して生産施設や兵士をストックする兵舎、保有資源の上限を決める備蓄基地などの建築が行えた。兵士の生産にも資源を消費し、いかにして効率よく資源を使い切るか、溢れさせないかで損を演出していた。時間経過の上にリソースを上手く乗せた良いデザインだと思う。

 名声が一定以上集まると新たな拠点を作ることが出来る。取得した領地から選択することになるのだが、建築できるスペースに関しては元の領地によって変化するため、戦力と状況に応じてどこに作るかの選択は常に迫られている。また、どのような建築にするかも一定のセオリーこそ存在するが、プレイヤーの個性が現れる部分でもあった。

 ユニットがその性能を発揮するためには拠点へと配備しなければならない。各ユニットにはコストが存在し、配備できるコストには上限があった。基礎能力が強力な物ほどコストが高く、運用数に限りが出てしまう。また、各ユニットにはHPが存在し、レベルが上がるほどこの回復が遅くなる。再配備するには100まで回復せねばならず、ここにも時間の損を盛り込んできていた。

 ユニットのレベルアップはポイントによるもので、同一のカードを所持していても全く異なる性能のユニットを保有することも珍しくは無い。そしてスキルが3つまで装備でき、その内容も自身のスペックを挙げるものであったり、率いた兵士のスペックを挙げるものであったり、自動的に発動するものであったりと様々な選択肢が示されていた。

 ……と、ここまではブラウザ三国志の基本的な要素であって、ブラウザ三国志が長く続いているのは時間を軸としたデザインが非常にバランスよく整っているからと言える。

 ただし難点として、戦争ゲームと言う都合上PvPがメインであり、相手プレイヤーからの攻撃によりリソースを大量に消費した兵士が0になることがある。これによって今まで積み重ねてきたものがすべて失われると言う大きな損が襲い掛かる事になり、戦争が起れば起るほど、PLが減る、と言う傾向にある。

 この減少するPLを繋ぎとめるため、新規スタートのワールドを次々と作り、新規参入しやすい環境を何とか確保しなければならないが、それは三国志と言う広い題材だったからできた手段とも言える。MCあくしずと言うコンテンツでは少々その裾野が狭かった。

 あくしずよりもやや先に、同じくブラ三コンパチの一騎当千がスタートしているが、こちらはエロめのカードを増やす事と、キャラや作品についているファンのおかげで戦争での兵士の死亡は損ではなく、カードの入手に専念する、普通のソシャゲに近い方向性で元々の難点を克服した。

 一方のあくしずは、フォーメーションという独自要素の導入で選択肢のゲーム性を増強させた。デッキにセットされたユニットが同一フォーメーションを持っている場合性能が上がるというもので、非常によいアップデートだった。しかし、その後新レアリティと4.5コストと言う、これまでの4.0コストの上限を上回るユニットが追加された。これが間違いの始まりだったと言える。

 スキルにはコストが高ければ高いほど威力が高くなる、という物が数多く存在し、4.0コストまでで上手くまとまるよう調整されているものがほとんどだった。そこに4.5となるとバランスが崩壊し始める。当初は数が少なかったから、まだマシだったが、その後も新レアリティは次々と導入され、コストに関しては5.0まで膨れ上がる。希少価値とゲーム性は崩壊してしまったが、そもそもユーザー離れを招いたのは、度重なる新しいレアリティの導入で希少価値を上げ、資金の回収にかかったことにより、このサービスがそろそろ終わるのではないかと言う空気がユーザーに流れてしまったためだ。

 聞くところによると、途中からゲーム担当のトップが変更になり、変更後に新レアリティの乱発が見られるので、組織のトップがいかに大切か、と言う良い事例の一つともいえるかもしれない。

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 MCあくしず

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損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 順番などを決める時非常にお手軽ですぐに決着がつく便利なゲーム。グーチョキパーの3つの選択肢から一つを選び、同時に出さなければいけない都合上、限定された期間が存在する。

 色々な派生があり、上にどういったものを付加価値として載せれば面白くなるか、のサンプルの宝庫とも言える。

 例えば勝った手によって進める歩数が異なるグリコ。チョキとパーが6文字なのに対してグリコは3文字。多く進みたいときはチョキかパーで、チョキが勝つのでチョキが出やすい。となると、その裏をかいて進めないがグーを出す。もしくは、さらに先を読んでパーを出す。状況に応じた心理戦が繰り広げられる。もっとも、小さいときはそこまで考えていないだろうが。大人になってからやるとこれが意外に面白い。

 他、あいこになった際に「ドン」と先に言った方が勝つ「グリンピース」。勝った方が特定の方向を指さして、顔がそっちを向いたら負けの「あっち向いてホイ」などは、ゲームとしての面白さよりも、途中起るハプニング等で笑いが起こる事が多々ある。

 一定のリズムで繰り返されるため、ちょっとしたトランス状態になるのも影響していると思うのだが、例えばグリンピースで手と口が違うとか、連勝していたため癖がついてしまい、負けたにもかかわらず方向を指さしてしまうとか。時々「あっち向いて」のタイミングで両者同時に手が上がるなど、おかしな事が多々起る。

 特にゲーム中に起こる笑いに関しては、桂枝雀の「緊張の緩和」につながる部分もあり、ゲームの解析自体は特にこれと言った面白みも無いのだが、じゃんけんで遊んでいる人の観察というのは、実は結構な価値があるものではないかと思う。

損のデザイン

限定された期間
 なし
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 サウンドノベルと言うジャンルを生み出し、それまでのアドベンチャーと呼ばれるゲームが一気に紙芝居へと傾くきっかけになった作品。ゲーム性を最低限の物にまで絞り込み、開発を容易にした半面、特に18禁ゲームの世界では紙芝居のものが主流になっていくきっかけを作ったと感じている。

 実際、エロゲーの歴史をちらっと見てみると、94年あたりまでは、それなりにリソースを管理するものや、フィールドを探索するタイプの物がそれなりにあったが、95年以降、一気に紙芝居形式の物が増加する。それまでも原型らしきものはあったが、それでもコマンド選択式で、どこに行くかを決定していたが、それすらもなくなり、主要な分岐以外は選択肢が表示されなくなっていった。

 選ぶものと言えば女の子の選択ぐらいで、これは洗練と取ることも出来るが、同時にゲームである以上、何らかのリソース管理などは欲しいなと思ってしまう事もある。

 テキストさえ書ければなんとか参入でき、テキストの作成そのものも、PCの普及で作るだけであれば随分楽になった。時には選択肢すらない、ただテキストが表示されるだけのものでさえ「ゲーム」と呼ばれるようになり、ゲームとは何だろうかと考えてしまう事もある。

 ゲーム性がほぼ皆無になった事で、評価の対象はシナリオ一本に絞られ、登場人物などがいかに魅力的かをシナリオで表さなければならなくなった。ある意味では娯楽の原点回帰なのかなとも思う。小説、漫画、演劇、落語、映画、おおよその娯楽はストーリーを楽しむようにできており、ゲームだけが、ゲーム性と言う操作、体感、経験を楽しむようにできている。疑似体験をより複雑にしたものだと思うが、それを省き、ストーリーに力を入れるのは……まぁ、方向性としては有りうるし、実際、ストーリーが楽しめればゲーム性は無くとも満足は行く。

 弟切草ではゲームオーバーこそ無いが、いくつかのエンディングに分かれており、このエンディングが見れた、このエンディングが見れなかったという、いわゆるバッドエンドこそ存在しないが、狙ったものが取れなかったという損は存在していた。ただしこの損はそれほど強いものではなく、また一作目であるが故の設計の難しさから、選択肢まで戻るのが非常に手間という損も発生し、ピンクまでは何とか出したとしてもフルコンプまでやった人は少ないだろう。




損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 なし

分析と感想

 SAVAGEの元ネタ。が銅賞を取れたのもただお手本が良かっただけの話。お手本が無いとだいたいDな食卓みたいな結果に終わっていたと思う。Flashゲームの中ではまったものの一つで、これをツクールで作ってみようと思って、完成したものがSAVAGE

 当時は何も考えず要素を拾っていたが今はまた違った視点が持てると思うので改めて分析してみたい。

 食料が限定された期間としてまず機能している。人数が増えるとその分消費する食料が増えるため、いかにして確保するかが重要となる。特に序盤では生産する手段が無いので探しに行かなければならないが、探しに行くとゾンビに襲われ、死亡する危険性もある。危険性をとるか、我慢するかは、その時の損の度合により変化する。また、不定期に敵が襲ってくるため、防衛の手段もしっかりと用意しておかなければならない。

 食料も一応リソースのようなものだが、機能としては時間制限として動いているのでここには数えない。Rebuildでリソースとして機能しているものは、人数、土地の2種類。人数は転職させることが可能で、武器を持たせるのか、建築家にするのか、生産をさせるのかと割り振りを行うことが出来る。土地も同様に、人の住む場所にするのか、食料を生産する場所にするのか、それとも転職が出来るなど特別な場所にするのかなど、その土地をどうするのか、どう管理するのかは攻略のカギとなる。

 基本的にリソースの管理と言っても、消耗して何かするものではなく、枠を何に当てはめるか、という管理方法が主になるようにデザインされている。

 エンディングに何種類かあるのだが、どうもバグでどのエンディングを見てもまだ続いてしまうので、選択肢としては機能していない。

 雰囲気作りとして、町がほぼ壊滅状態であるという損を押し付けられた状態からスタートする。一目でみて解りやすく、置かれている状況、そして回避案が解りやすい。このゲームで、何の損を回避しようとしているのか。これがパッとわかると取り組みやすい。題材こそゾンビだが、この題材は他の物に置き換えることも可能で、色んなタイプのRebuildが作れると思う。ゲームの基礎は面白いし出来上がっているので、もしパクるネタを探しているのなら、プレイしても損はしないはずだ。




損のデザイン

限定された期間
 なし
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 なし

分析と感想

 漫画、3x3EYESのSFC版RPG。ぶっちゃけるとクソゲー。ただ、全体としてのバランスは言う程悪くなかったと思う。

 限定された期間は特になく、シナリオも一本道なので明示された選択肢は無い。リソース管理に個性をつけようとしていたが、原作の八雲が不死身であるため、ここもバランスを崩しやすい。という事で、キャラクターのリソースを管理させるのではなく、キャラクターをリソースとして管理させる方向にデザインが行われた。

 キャラクターをリソースとして管理とはどういうことかと言うと、簡単に言えば誰かが死ぬとゲームオーバー。よって、八雲が不死身だからと言って調子に乗っていると、思わぬ人が死んでしまってやり直すことになる。発想としては悪くないし、プレイヤーの損としても機能するため、八雲以外のレベルアップをしようと上手く誘導できていたと思う。

 が、一点致命的なバグ(?)があった。

 パーティは八雲とパイの二名が固定で、3人目がシナリオ進行に応じて出入りする仕組みになっているのだが、3人目が加入時に取得している経験値が0に設定されているのだ。もちろんレベルはそのシナリオ開始時の適正レベル位を意識してつけられている。つまり、加入直後は、1レベル上げるために適正レベルの累計分を稼がなければならない。

 序盤ならまだしも中盤、終盤、30や40レベルを稼がなければならない苦痛は耐えがたいものがある。しかし、加入レベルでは絶対にボスを倒せないので、レベルを上げなければクリアは出来ない。最悪なのは、ラスボスと戦う最終パーティになるとセーブが出来なくなってしまう点。もちろん最終盤のパーティーなのでレベルは高く、そこまで雑魚戦を繰り返し続けなければならない。

 救いとしては、八雲を瀕死状態にしておくと、パイが覚醒して全体攻撃をぶっ放してくれるところだが、これはこれでただの作業となり苦痛を伴う。

 全体としてそれほど悪くないゲームだったのに、上記のバグがプレイヤーに対してゲーム内で回避できる損としては機能せず、ゲームをすることが損になってしまっていた。そのほかにも色々バグは多いのだが、最低限上記の物さえなければ、少なくともクソゲーの評価は無かったと思う。

  
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自己紹介:
素材屋GYMを運営。
TRPGや同人ゲームなどを制作。
P R
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