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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

カテゴリー「感想と解体新書」の記事一覧
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損のデザイン

限定された期間
 なし
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 どの学校にも部活があるぐらい、国民的なテーブルゲームの一つ。チャトランガがシルクロードを渡って、極東で将棋になり、西洋でチェスになったとか。世界各地で何度もルール改正やら駒の種類の増減、盤面の大きさ変更などが行われ、将棋も例外ではなかったとか。

 素人が友人と指したり、部活での将棋では限定された期間は存在しない。あまりに長いと怒られるだろうが、明確に何分という規定はない。ただし、プロでは持ち時間が設定されている。尤も、この持ち時間はゲーム性の為ではなく、対局をスムーズに行うためなので、ゲームデザイン上は存在しない。

 将棋がユニークなのは持ち駒で、相手から取得した駒をリソースとして管理するようにしている。この持ち駒というリソース管理の追加は付加価値が上手く機能した好例と言っていい。

 明示された選択肢は、元となった(とされる)チャトランガやチェスが持っているもの、すなわち、盤上の駒と、各駒の移動範囲である。どの駒を動かすのか、2マス以上動けるものはどの場所に動かすのか、相手の移動範囲をどう制限していくか、逆にどう乗り切るかなど、選択しなければならない物はその時々により変化する。また、敵陣に入った際に成るか成らないかの選択肢も明示されている。

 長い時間を経てこの9x9マス、8種の駒に落ち着いたのには、恐らく認知の問題がそこに横たわっている。横9マスは、王将を中心として左右に4マス。これは人間が意識して認識できる範囲の限界で、最下段は左右対称となるのもこれに起因する。さらに縦の9マスは3分割して3マスずつと認識しやすい。特に自陣が3マスとなるとどこを動かすかは非常に認識しやすいのだが、4マスとなると途端にめんどくささが勝る。古将棋を見てもらえれば解ると思うのだが、初期配置を見るだけでやる気がそがれてしまう。

 広くなるとやる気がそがれるが、かといって狭くても混乱をしてしまうもので、7x7の禽将棋はごちゃっとした印象を受ける。余白が無いため、7x7をすべて認識してしまおうとするためと、駒の名称がどれもこれも画数が多く、判別しづらい。

 古将棋と本将棋を見比べる事で認識しやすいデザインとは何かも知ることが出来ると思うので、時間があればやってみて欲しい。

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損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 ポーカーと言っても色々な種類がある。中でもテキサスホールデムはポーカーの世界戦などでも使われるルールで、日本ではあまりなじみが無いが、アメリカではこちらが主流。モンスターハンターTRPGのルールの原型にもさせてもらっている。詳しいルールについては、各自で調べてもらいたい。

 通常の5枚の手札を自分で持つ、慣れ親しんだポーカーであると、手札の交換を何回まで行うかについて、ローカルルールが存在する場合がある。ゲームセンターにあるものは大体一回だが、家庭や旅館で遊ぶ場合、誰かがストップをかけるまで、と言う事もある。

 テキサスホールデムではこれに対して回数が決められており、共有のカードが一枚配られるたびに乗るか、降りるかを迫られる。

 通常のポーカーであれば度の手札を交換するかとなり、手札は当然リソースと言える。テキサスホールデムの場合は管理と言うよりリソースを生かすか畳むかの選択になる。むしろチップ管理の方がウェイトは大きい。ここでは今の手役が伸びそうか否かの選択が重要となる。ワンペアならいくらでも伸びる可能性はあるが、ストレートの場合は役は頭打ちになる。場でワンペアが出来上がっていた場合、もし相手にワンペアが出来上がっていたらフルハウスまで伸びる可能性がある。

 元々、勝負するか降りるか、と言う選択肢が明示されている。いつ勝負するかはローカルルールによりけりだが、テキサスホールデムの場合、これを数回に分けて行う。最初に配られた手札、場のカード、追加のカードなどで勝負に乗るか、勝負から降りるかと言う選択肢が常に提示されている。

 ポーカーの面白さはカードの選択に、期間の制限とリソースの管理が詰め込まれている所で、テキサスホールデムは勝負の選択回数を増やす事で期間の制限をより強く意識させることに成功している。付加価値によるアレンジの好例と言えるだろう。

 世のソシャゲーも、付加価値が負荷価値とならないよう、テキサスホールデムを見習ってみるのも良いと思う。

損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 なし

分析と感想

 もっとも原始的なゲームの一つ。ゴールまでサイコロを振り、出目を競うというただの運ゲーに過ぎないが、ベースがしっかりしているために色んな要素が乗せやすく、人生ゲームであったり、モノポリーであったり、いただきストリートであったり、桃鉄であったりと、数多くの派生作品を生み出している。

 ただただサイコロを振るだけなので、出目は損になりうるが、必ず一歩は進むし、必ずゴールは出来る。このゲームは一人でやると損は一切発生しない。だからつまらない。サイコロの出目が本当に損として機能するためには対戦相手が必要だ。

 つまり、限定された期間というのは対戦相手がゴールするまでの期間、それまでに何マス進めるかをダイスに託すから面白さがそこに発生する。ただし唯の運ゲーなので限界は必ず訪れる。それも比較的早い段階でだ。

 この運ゲーと言う欠陥を回避するために、ただ高い目を出せばいいわけではない、というアレンジが成される場合が多い。人生ゲームはそのいい例だが、何かしら損をするマスだったり得をするマスだったりを用意する。すると、特に損をするマスに対してはそこに飛び込みたくないという思いから、よりダイスを握る手に力が入るようになる。

 あとはこれに交渉の要素やらお金のやり取りやらと言うリソースの管理を加えればモノポリーに変化するし、どっちに進んでもいいと言う選択肢を加えると桃太郎電鉄に早変わりする。

 マス目からマスでの出来事など無限大のアレンジが可能なので、パーティの幹事等でミニゲームを企画する際、これが一番やりやすいのではないかと思う。

損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 なし
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 昔からあるパーティゲームで、これもやったことが無い人は少ないのではないかと思う。リバーシとの違いが判らなかったのだが、どうやら商標の関係という大人の事情もある、らしい。

 置く場所が8x8の64マスで、さらに初期配置で4マス使っているため、残りは60手。これをお互いにやり取りしていくため一手毎に着実に期間が減っていく。特に序盤であれば体制を立て直す手段もあるが、終盤になるにつれ、徐々に勝敗が確定してくる。よって、最後の一手による逆転という物は有りえないゲームであり、勝負が決まる中盤あたりまでお互いの緊張感は強くなっていく。実際に打てる手順と、実質勝敗が決する期間とにややズレのあるゲームではある。

 今現在、自分の色が押さえているマス目と言うのはリソースではあるが、これを意図的に消費して何かをする、という事は無いので管理ではない。よってリソースの管理は存在しない。

 当然、次にどこに置くかが選択肢として常に明示されている。

 おそらく、9x9や10x10ではオセロはあまり面白くならないだろう。8x8に大きな意味、理由がある。中央の4マスを最初に配置することで、上下左右に3マスの空きスペースが生まれる。人間が無意識に認識できる数は3なので、どう伸ばすかに自然と注意が向く。それと同時にどちらに伸ばすかは4方向であるので、こちらは常に意識になければならない。もし10x10であれば、認識の穴が生まれるのに加え、手数、考える時間が必然と増える。60手と96手の差は1.5倍ほどだが、プレイ時間は2倍以上になるだろう。それなら8x8を二回やった方が楽しい時間になる。

 盤面の大きさや形に制限のないリバーシよりも後発のオセロの方が有名なのは、形を定めた解りやすさもあるだろうが、何よりも8x8と、中央の初期配置により、上下左右の3マスを生み出したためだ、と思う。



損のデザイン

限定された期間
 あり
リソースの管理
 あり
明示された選択肢
 あり

分析と感想

 トランプを使ったゲームの定番の一つ。これをやったことが無い人は居ないのではないかと思うぐらいメジャーなゲームで、ローカルルールがほとんどない。ここが重要で、ローカルルールを入れる余地が無い、と言い換えてもいい。

 このゲームだけでバラエティの番組が成り立つぐらい盛り上がるゲームで、今まで見た中で一番面白かったと思ったのは、メンタリストDaiGo vs ホリエモンと、DaiGo vs 坂上忍のこの2戦。対ホリエモンでは何をしても損をこうむり、それでも必死に損を回避しようとするホリエモンの姿に感情移入し、面白さを見出していた。対して坂上忍戦では、損をするはずの坂上忍が逆に攻め、最後の一枚でDaiGoが追い詰められ、ババを引きたくないって言う損、ババを引いたときにのしかかるであろう損を回避する姿に感動すら覚えた。

 実はこのゲーム、人は損に動かされるという行動経済学の理論を良く表しているゲームで、普通、ババを引くと大きなショックを受けるが、ペアが出 来ると喜ぶと思う。が、よく考えてほしい。ペアが出来る、という事は、次にババを引く確率が上がる、という事でもある。リスクはどんどん上がっていくのだ が、それでもペアを作った時の喜びよりババを引いた時のショックの方が大きい。損を大きく記憶するからだ。

 ま、これは別な話なので置いておこう。要は、ババが損で、これを引かせることが損の回避として成り立っている、という事だ。

 ゲームで使う枚数は1デッキ分なので、プレイヤーが引く回数、と言うのはある程度制限されている。複数人数でやった場合、一人、また一人と抜けていき、最後の二人になると一気に緊張感が増す。ゲームの敗北、と言う損が目の前に迫っているからだ。同時に勝利の喜びを一番味わえるのは、最後に残ったこの2名のいずれか、勝利した側となる。

 手に持っているカードはリソースと言えなくはない。ただし管理できるものではないのでリソースの管理の要素は無い。普通は。しかし、どう並べるか、と言う部分は自分で管理できる部分であるし、それ以外にもどれがババなんだろうね、という会話を相手とするのもまたリソースの管理となりうる。相手から情報を引き出そうとしたり、逆に隠そうとしたりする心理戦がここで生まれる。もっともこれは後付けであって、プレイヤー側が勝手にそうやっているに過ぎない。ゲームデザイン上派生したものに過ぎないので、存在はするが厳密に言うと、無い。

 最後に明示された選択肢についてだが、これはもう、相手が持っているカードだ。自分が持っているカードではない。どれを選ぶかで結果が決定する。ここでカードを選ぶ、と言う行為そのものが、限定された期間を一つ減らすかもしれないし、同時に選択肢も減らすことになる。勝利条件に近づくと同時に、敗北条件を引きやすくなる、実は諸刃の剣であること。用意された損のデザインを、一つの行動で同時に引き起こす。このシンプルさが長年愛される秘訣なのだろう、と思う。


  
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