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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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行動経済学とゲームデザインにおいて、人は損によって動かされると書いた。として、前回はゲームデザインの代表的な損として3つの要素を揚げ、そのうちの一つ、期間について書いた

 おさらいだが、ゲームデザインの代表的な損は以下の3つ。

  • 期間
  • リソース
  • 選択肢

 今回はリソースについて書いてみたい。

リソースを管理するゲームの例
 リソースというのは資源と言う意味で、往々にして数値化されたり、アイテム化されたりするもので、ゲームデザインにおいて最も重要な部位でもある。リソース部がしっかりとデザインされていれば、それだけでゲームとして成立する。実例を見てみよう。

 将棋チェスは自軍の駒がリソースとして機能している。相手に取られると損をする単純な仕組みだが、将棋の場合は相手の駒を取られる事で、相手のリソースがさらに増えると言う2重の損を生み出している。

 信長の野望などでは数値化された自軍兵士や領土、武将、お金等といったリソースをどう増やしていくか、というゲームデザインだけで成立している。

 ウィザードリィドラゴンクエストも、リソース管理で成り立っている部分があり、使える魔法の回数、アイテムの量などをうまく管理しながら、探索を進めていくゲームと言っていい。

 そしてリソース管理に特化した名作ゲームといえばマインクラフトだ。ブロックを一つ破壊して、ブロックを一つ手に入れる。手に入れたブロックをいくつか消費して新しいアイテム(ブロック)を作り上げる。作られたアイテム(ブロック)を設置しそこにブロックやアイテムを放り込む事で、新たにアイテムが生まれる。

 いくつ消費して、いくつ生産して生き延びるか。もっている土ブロックというリソースを、壁に使うのか、畑に使うのか。木材というリソースを壁に使うのか、屋根に使うのか、ピッケルに使うのか、はしごに使うのか、精錬のための薪につかうのか。ひとつのリソースをどう扱うかに特化したゲームと言える。

リソース管理だけではゲームとして成り立たない
 ざっくりとリソース管理としたが、ゲームの本体そのものである場合が多いため、ここには様々な創意工夫が行われる。しかし、一点、これだけは忘れないでもらいたいのは、ゲームデザインとは損を生み出す相手がいて初めて成り立つ。

 マインクラフトをべた褒めしたが、マインクラフトと同様に創造を刺激するゲームとして登場し大いにコケたゲームがある。セカンドライフだ。セカンドライフがこけた理由はそこに損のデザインがなかったからだ。

 例にあげたものを見てみよう。

 将棋はすでに書いたが、損は駒を減らされる事。そして損を与える相手は対戦相手だ。

 信長の野望の場合、抱える武将は同時に損でもある。その損を補うためには領土が必要で、一つの領土には限界がある。その領土を狙うNPCが居て、奪わんとするために兵士と武将を送り込んでくる。当然、領土を奪われるのは損なので、兵士と武将をぶつけ合い、兵士と言うリソースを損させる。兵士の雇用のためにはやはりリソースが必要で、これもある面では損だ。つまり、根本的に抱える兵士、武将という損をすべて解決するためには損を与える外敵をすべて片付けなければならない。この損を解決する行動こそ全国統一で最も単純なゲームクリア条件となっている。

 ウィザードリィドラゴンクエストの場合、戦闘で登場する敵はもちろん、こちらのリソースであるHPなどを奪ってくる、損を与える相手である。そして、その損を与える相手とは敵のみならず、ダンジョンの構造そのものも敵として存在している。歩くほど遭遇する率は増えるのだ。つまり、歩数は損そのものでもある。しかし、最短ルートを通るためにはダンジョンの構造を理解していなければならない。よって、マッピングにより数値化されないリソースを作り、より長く、より深く潜れるよう、キャラクターを鍛え、装備を整える。ドラゴンクエストであればここで終了だが、ウィザードリィの場合はこれにキャラロストの危険性と言う損をさらに設けており、リソース管理をおろそかにした場合は大きな損をこうむることとなる。

 最後にマインクラフト。手に入れたブロックはもちろんリソースとして機能するが、それ以上に建築した拠点、建物などはもっと大きなリソースとして機能している。主人公であるスティーブンのHPなどもあるがリスポーンする以上、保有しているアイテムのロストぐらいしか損はない。よって普通の敵や地形、というものはそれほど大きな損としては機能していない。マインクラフトを名作たらしめているのは、建築物を破壊するクリーパーの存在だ。同じことはセカンドライフではできない。敵を登場しHPを奪う事はセカンドライフでもできるが、プレイヤーが作った建築物を敵キャラが無差別に破壊する、というのは絶対にできないのだ。自分の手で作った建築物が破壊される損。このインパクトは艦これの艦娘のロストに近い衝撃を受ける。そのため、これをどう回避するかという部分に意識が向けられ、面白さを見出しているのだ。

 リソースの管理のためには必ず敵対者が必要で、そのリソースは代替などで必ずリカバリー出来なければならない。そして、その損のショックが大きければ大きいほど人はそれを避けようとするため面白さを見出す。よって、何か一つ、必ず避けたくなるリソースの損を用意する事。これの有無で、ゲームの面白さは格段に変わってくるはずだ。

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行動経済学とゲームデザインにおいて、人は損によって動かされると書いた。つまり、面白いゲームを作る上で重要なのは、いかに損を作り回避させるか、この一言に尽きる。では、どこに損を作ればいいのか、と言う面で代表的なものを上げてみよう。

 列挙すると以下の物が挙げられる

  • 期間
  • リソース
  • 選択肢
 この三つのうち、期間は最も強力なもので、取り返しの利かない損、として機能する場合もあれば、一つの目標として機能する場合もある。タワーディフェンスの名作、Flash Element TDでは、全36ステージで全体の期間が存在し、11ステージ毎にbossという形で一体だがHPが異様に高い敵が登場する。1ステージ前に戻ることはできないので、クリアは同時に損でもある。前のステージでこうしていればよかったと何度苦悩したかわからない。そして次のボス戦に備えた配置というものを11ステージ毎に行う。実に良く出来た損のデザインだ。

 これ以外にも期間はあらゆるゲームに取り入れられている。ソシャゲーの体力などはもちろんだが、それ以外にも例えばマリオにおける時間制限、恋愛シミュレーションにおける日数制限、戦略SLGにおける年数制限、ターン数制限などだ。ADVなど無くても成り立つものではあるが、もし、今作っているゲームで何か面白さが足りないと思ったら、まずこの期間の制限を試してみてほしい。


何回攻撃したら倒せるようにするか。これを決めるために必要なことは、攻撃した時にプレイヤーにどう思わせたいか、という事で変わってくる。

 例えばゲームそのものが、大量に襲ってくるゾンビの恐怖心をあおりたいのか、戦士の熱い戦いを演出したいのかで変わるし、雑魚敵を吹っ飛ばす爽快感を味わってもらいたいでも違うし、ボスだから手ごわさを感じてもらいたい、と狙ったものによって変化する。

 という事は逆算してやればいい。

 ちょうどいい動画があるので見てほしい。



 3:30あたりからあるゾンビを攻撃しているが、実際に見ていて何発目で自分自身が硬いと思ったか、実況者が硬いと言い始めたか、コメントに硬いと言われたかをカウントして見てほしい。だいたい4から7発目だと思う。

爽快感を演出したいとき
 爽快感を味わいたい時には、一撃で死ぬ相手を大量に用意し、連射できる武器や範囲攻撃の出来る武器を用意する。ただし、爽快感を味わうためには、不自由さを経験していなければならないので、ゲーム初期では3発以内で倒せる単発の武器を用意しておく事。

手ごわさを演出したいとき
 この敵が手ごわいなと感じるには二つのポイントがあり、一つは4発以上、できれば7発以上の攻撃が必要な相手であること。もう一つは4発以内、最悪一撃で倒される相手であることのどちらか、もしくは両方を満たした場合に発生する。

 手ごわい敵が少し混じっていると戦術の切り替えが発生して面白さが生まれるようになる。手ごわい敵だらけはストレスになるだけだが、少量であればスパイスとしてうまく機能してくれるはずだ。

 ポイントとしては3の倍数を超えるたび、無意識で何かの壁を感じるということ。これを意識してバランスを取るといいと思う。敵の数もそうだし、敵から受けるダメージ回数、敵に与えるダメージ回数、RPGであれば戦闘回数や戦闘までの歩数など、回数をもとに実際のステータスを決めればバランスは大きく崩壊せず、望みの効果を演出できるはずだ。

俺屍の桝田省治氏によるRPGのゲームバランスの調整方法。

【ゲームデザイン】戦闘計算式初級講座全文
桝田省治代表作
  • 俺の屍を超えて行け(ゲームデザイン)
  • リンダキューブ(ゲームデザイン)
  • 天外魔境(ディレクター)
  • メタルマックス(プロデュース)

・・・つづきはこちら

  
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