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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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2016/03/19 (Sat)
キャラデザ:人を脅すタイプの人間のサンプル1
人生、生きていると何かしら色々なハプニングに遭遇します。この時に体験した話は、後々笑い話になったりしますが、同時に物語の中でも一番大事な損を与えるキャラクターの元となりえます。

 例えば、昔こういう事件がありました。とあるバンドに誘われ加入すると、突然プロデューサーを名乗る人物を紹介されます。そういうバンドなのかと考え、それなら失礼になるからとこちらはそれまで組んでいたバンドを一旦止めて取り組んでいたのですが、ある日の深夜に呼び出しを受けました。曰く……。

「皆忙しいところ集まってもらって悪いな。こいつが金払いよれへんねん。言うたってくれや」

 当然寝耳に水の話です。
「金? どういうことですのん?」
「実はこんな契約交わしとってな」

 と見せられた一枚の紙きれ。……そこには要約すると、「プロデュースしたるから金よこせ」と。端的に言うとプロデュース詐欺と言うやつです。

 この後、契約を結んだ本人はなんやかやと裁判で争い一応勝利するのですが、その過程でなぜか支払いがこちらに来ると言う謎の事態が発生しました。今思うと一銭たりとも支払う義務はないのですが、当時、まだ契約に関して無知だったのとバックにヤクザがいる等と言う脅し(まぁ、実際ヤーさんだったんですけど)もあり、渋々支払っていたことが有ります。

 渋々とはいえ、巻き込まれた形なので最初に契約した人間の期間だけそのバンドが続くと思っていたら、その後も平然とライブ(しかも採算の合わないもの)を入れるなど、たかる気満々だったので、恩師やライブハウス、先輩などに相談し、バンドメンバーと口裏を合わせ、なんとか逃げる準備を整えるに至りました。そして解散する旨を伝えた際、さらに80万よこせと意味の解らない事を言って来たので、一応用意するだけ用意しました。しかし、このお金はお前には絶対渡さんと深夜のファミレスでバトルをし、勝利してやっとこバンド解散と、そういう出来事がありました。

 この後、採算の合わないライブはすべて個人で引き受け、ライブハウスとの交渉や事情説明をへて、なんとかトントンぐらいまでは持ち直すことができました。なお、本当にヤクザを連れて楽屋に乗り込んでくるなど、常軌を逸した行動をしてきましたが、世の中、こういう脅しをする人間には冷たいもんでして。ライブハウス側がヤクザは追い返してくれましたし、連れてきた本人とも話し合いで決着をつけました。また、これがきっかけで彼は数店舗のライブハウスから出入りを禁止され、以後関わりは一切ありません。

 軽く分析を行うと以下のような特徴がみられます。

・権力や立場、肩書に執着する。
・自分自身を大きく見せたがる。
・ 実力は大して無い。

権力や立場、肩書に執着する。
 これらを交渉に持ち込むことも多くみられます。最初にプロデューサーを名乗ったのもこの肩書によるハッタリ効果を狙った物で、それ以外にもヤクザを実際に連れて来たり、ペラ一枚の契約書に割り印など手の込んだ儀式を行ったり、空気作りによる交渉、特に脅す方面への封鎖と言うものに非常に長けていました。

 また、半端に恩を売るために、気まぐれに巻き上げたお金を返したりもしていました。今だと、加藤沙里が狩野英孝に対して行っていた脅し行為がほぼほぼ合致しています。

自分自身を大きく見せたがる。
 とにかく派手好きで、ハッタリを効かせようとする傾向が強い人でした。わざわざ黒塗りのベンツにスモークを入れたり。また、過去付き合いのあったバンド名などを挙げて偉そうにしていましたが、残念ながら自分の方が顔が広く、逃げるにあたって外堀を埋める際にそのバンドのメンバーとも直接確認したところ、嘘である事が判明しています。

実力は大して無い。
 マイクの音量調整ができるなどと豪語してイコライザーを毎回いじっていましたが、正直いじらない方がハウリングを起こさないのでかえって邪魔でした。また、紹介される人脈のそのことごとくが自分の知り合いと言う体たらく。やらせてみると大したことは出来ないのがこの手の人間の特徴です。実績や残した作品よりも人脈を自慢する人は信じてはいけませんが、こういう人を表現したければとにかく人脈を自慢させるといいでしょう。

 一番面白かったのは、バンドロゴを送ってきたときの一件です。フォトショップでデータを送ったからという事でファイルを確認すると、拡張子がPDFになっていました。アクロバットリーダーの拡張子であって、フォトショの拡張子ではありません。なんでPDFなんですかと電話で聞いたところ、「お前なんも知らんな。ええかよう聞けよ」からはじまり……。

「(P)フォトショップ」
「(D)データー」
「(F)ファイルやないか」

 と真面目な声でのお返事。きっと電話の向こうでドヤ顔だったのでしょうが、言われた側は笑いをこらえるので必死でした。表情の伝わらない電話で良かったとつくづく思いますが、この手合いは間違いを指摘すると変にキレるので、「へー知りませんでした」と回答をして電話を切りました。

 一度知った事に対する思い込みが強いのもこの手の人間の特徴で、それが間違っているか、正しいかは些細な問題でしかありません。先に納得したほうを優先する傾向を非常に強く持ちます。

 こういった事例は体験しないに越したことはありません。しかし、折角架空の世界を創作し、体験してもらうのがゲームなわけですから、そこに悪人がいた方が物語が盛り上がるのも間違いありません。一つのサンプルとして参考になれば幸いです。

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