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同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。

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2016/03/13 (Sun)
表現者よ、生意気であれ
その日の業務は、あるオペラの公演のチラシを作る事だった。リテイクを出され、不本意ながらデザインを変更させられたものだった。研修生の公演であったのもあり、どこで行われる公演で、チケット代がいくらなのか、と言う部分が解るようにしたデザインで、内部での評価は高かったのだが、担当している先生のお気には召さなかったらしい。

 変更点は以下の物だった。まず、出演者の名前を大きくしろ。和風の演目、洋風の演目それぞれで出演者のフォントを統一しろ。会場に関する情報はもっと小さくしろ。

 ……誰のためのチラシなのか、と言う部分で大きな食い違いがあった。先生は出演者のため。筆者は来場されるお客さんのため。とはいえ歯向かう事もできず、渋々新しいデザインを送信した。すると次は出演者の文字をもっと大きくしろとの事だった。即座に修正しなおし、FAXを送り、いいじゃないこれ、これで行きましょうと了承を得る。

 翌日。

 朝一の電話はお怒りの電話だった。

「あなた、なんで出演者の字がこんなに大きいの!」

 お前がそないせぇって言ったんちゃうんかいと半ギレになりつつ、すみません、すぐに直しますんで、と言って、昨日送った修正前の物をFAXする。返ってきた返事は「いいじゃないこれ」だった。

 この当時は一介の社員に過ぎなかったので致し方ない部分ではあるが、出来上がったチラシは自己顕示欲の塊の醜悪な物で、駄作と言わざるを得ない物だった。オペラがなぜ廃れたかの理由を良く表している作成過程と言える。つまり、自分たちのための歌、自分たちのためのチラシ、自分たちのための公演が目的だから廃れたのだ。(今もだが)

 怒られたりクレームが来る事に対して恐怖を抱いていた、と言うのもある。逆らいようのない上下関係、そして自分の失態は他の人にも波及する、という強迫観念のようなものもあった。それゆえに先生の言う事を聞き、自分の作品を曲げてしまったが、これがもし、どこかで対等な立場であれば、強く反論していたと思う。それで仕事が無くなっても構わない。ここでナマイキな事を言うべきなのだ。お互いのために。

 オペラが腐ったのはナマイキな人がおらず、先生を持ち上げ、持ち上げる生徒だけを優遇し、そして何よりも高すぎるチケットノルマという障害のせいで、歌の実力よりも金持ちかどうかで主役が決まってしまう環境。生徒側も先生を選ぶ際、実力よりも主役をしたことが有るという肩書で選んでしまう。ほとんどの人がなぁなぁでやっていた。結果として残ったのは、娯楽は元来商売であると言う当たり前の部分を忘れた人たちだった。
(主役級は300万にやや満たないぐらいのノルマ)

 研修生とはいえ、チケット代を戴き、さらには往復の時間と交通費を使わせたにも関わらずその来場者の側を向かない。チラシ一つとっても、客席よりも自分たちを優先するその姿勢が、恥ずかしいと思わないのかと、ナマイキをいってぶつからなければならなかったのだ。マネージャーだったんだから。マネジメントする対象が儲からないと、マネジメント業は儲からないのだから。

 生意気と失礼は違う。言葉遣いなどで、失礼な事は避けるに越したことはない。だけれども、生意気さは真剣に取り組むからこそ生まれてくる。特に表現者はそのナマイキさをもって、共演者、共同で作業する人、そして観客と世の中に喧嘩を売るのが仕事なのだから、このナマイキを失ってはいけない。

 これを言ったら失礼かな? と思われそうなことは、表現や言葉を探すか、言わないようにするのは正しい。しかし、これ言ったら生意気だと思われるかな? と迷った事は言おう。きっと思っていたよりもいい結果になるはずだ。

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