同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。
2024/11/21 (Thu)
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2016/03/16 (Wed)
ジャンケンのゲームデザイン
損のデザイン
限定された期間あり
リソースの管理
なし
明示された選択肢
あり
分析と感想
順番などを決める時非常にお手軽ですぐに決着がつく便利なゲームです。グーチョキパーの3つの選択肢から一つを選び、同時に出さなければいけない都合上、限定された期間が存在します。色々な派生があり、上にどういったものを付加価値として載せれば面白くなるか、のサンプルの宝庫とも言えます。
例えば勝った手によって進める歩数が異なるグリコ。チョキとパーが6文字なのに対してグリコは3文字。多く進みたいときはチョキかパーで、チョキはパーに勝つのでチョキを出したい欲求にかられます。となると、その裏をかいて進めないがグーを出す、もしくは、さらに先を読んでパーを出などの心理戦が繰り広げられます。もっとも、小さいときはそこまで考えていないかもしれませんが。大人になってからやるとこれが意外に面白いんですよね。
他、あいこになった際に「ドン」と先に言った方が勝つ「グリンピース」。勝った方が特定の方向を指さして、顔がそっちを向いたら負けの「あっち向いてホイ」などは、ゲームとしての面白さよりも、途中起るハプニング等で笑いが起こる事が多々あります。
一定のリズムで繰り返されるため、ちょっとしたトランス状態になるのも影響していると思うのですが、例えばグリンピースで手と口が違うとか、連勝していたため癖がついてしまい、負けたにもかかわらず方向を指さしてしまうとか。時々「あっち向いて」のタイミングで両者同時に手が上がるなど、おかしな事が多々起ります。
特にゲーム中に起こる笑いに関しては桂枝雀の言う「緊張の緩和」につながる部分もありまして、ゲームの解析自体は特にこれと言った面白みも無いのですが、じゃんけんで遊んでいる人の観察というのは、実は結構な価値があるものではないかと思います。
リスクとリターン
桜井政博氏曰くゲームとはリスクとリターンとの事です。ジャンケンに関しては選択肢そのものがリスクでありリターンであると言えると思います。リスク
この手は負けるかもしれない
リターン
この手は勝てるかもしれない
どちらかというとジャンケンそのものは決定の手段であって、何を決定しようとしたのか、その内容の方にこそゲーム性が有るような気がします。
例えば洗い物を誰がするのかであったり、商品を誰がゲットするのかであったり、負けると罰ゲームが待っていたり。そう言う所にゲーム性が産まれてジャンケンを面白くしているような気がします。これは我々ゲームをデザインする側にとっては非常に大事なメッセージでは無いかとも思うのです。
つまり、ゲームを面白くするのは判定方法ではない。という事です。もっと言えば、ゲームを面白くするのはゲームシステムではない。という事だと思うのです。
面白いゲームの判定方法をジャンケンに変えても面白いゲームはそのままでしょう。逆にジャンケンで面白いゲームを作れたら他のシステムに乗せ換えても面白くなるはずです。まずどういうゲーム性を用意するのか。リスクとリターンを準備するのか。
とかく作り手としては拘ったシステム、画期的なシステム開発にとらわれがちですが、面白さはそこには無いよ、というのを示してくれているように思います。
最初にジャンケンやダイスロールなどの単純な仕組みを用意して、それで面白くなるかどうかを検証していく。開発の手順としてはこっちの方が良いのではないかなと思いました。
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TRPGや同人ゲームなどを制作。イベントプロデュース等。
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