同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。
2024/11/21 (Thu)
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2016/02/19 (Fri)
ポーカー(テキサスホールデム)のゲームデザイン
損のデザイン
限定された期間あり
リソースの管理
あり
明示された選択肢
あり
分析と感想
一口にポーカーと言っても色々な種類があります。中でもテキサスホールデムはポーカーの世界戦などでも使われるルールで、日本ではあまり馴染みは有りませんが、アメリカではこちらが主流です。モンスターハンターTRPGのルールの原型にもさせてもらっています。詳しいルールについては、各自で調べて下さい。通常の5枚の手札を自分で持つ慣れ親しんだポーカーですと、手札の交換を何回まで行うかについてローカルルールが存在する場合があります。ゲームセンターにあるものは大体一回ですが、家庭や旅館で遊ぶ場合は、誰かがストップをかけるまで、と言う事もあります。
テキサスホールデムではこれに対して回数が決められていて、共有のカードが一枚配られるたびに乗るか、降りるかを迫られます。
通常のポーカーであればどの手札を交換するかとなり、手札は当然リソースと言えます。テキサスホールデムの場合は管理と言うよりリソースを生かすか畳むかの選択になります。むしろチップ管理の方がリソースとしてのウェイトが大きいでしょう。ここでは今の手役が伸びそうか否かの選択が重要となります。ワンペアならいくらでも伸びる可能性はありますが、ストレートの場合、役は頭打ちになります。場でワンペアが出来上がっていた場合、もし相手にワンペアが出来上がっていたらフルハウスまで伸びる可能性があります。
元々、勝負するか降りるか、と言う選択肢が明示されています。いつ勝負するかはローカルルールによりけりですが、テキサスホールデムの場合、これを数回に分けて行います。最初に配られた手札、場のカード、追加のカードなどで勝負に乗るか、勝負から降りるかと言う選択肢が常に提示されています。
ポーカーの面白さはカードの選択に期間の制限とリソースの管理が詰め込まれている所で、テキサスホールデムは勝負の選択回数を増やす事で期間の制限をより強く意識させることに成功したデザインです。付加価値によるアレンジの好例と言えるでしょう。
世のソシャゲーも、付加価値が負荷価値とならないよう、テキサスホールデムを見習ってみるのも良いと思います。
リスクとリターン
桜井政博氏曰く、ゲーム性とはリスクとリターンとの事です。ではポーカーのリスクとリターンはどこにあるのでしょうか。一般的なポーカーの場合、手札の交換で役が良くなるかもしれないと言うリスクリターンがあります。テキサスホールデムでは、場のカードがめくられる度にベッドで乗るか、降りるかのゲーム性が発生していると思います。どちらかというと賭け金に対してのゲーム性が強いように思います。
賭けに対するリスクリターン
リスク
手が負けて賭け金を失うかもしれない
リターン
相手に買って賭け金が増えるかも知れない
このリスクリターンに対して戦略性と言えるのは各自の伏せカードでしょう。
自分自身が伏せているカードが共有しているカードに対してどの程度の展望が見られるのか。そして相手がいくらベッドしてきているのか等を探りつつ、リスクを取るか、リスクを避けるかを判断する。ここに戦略性と面白さが隠れているのではないかなと思います。
次に期待したカードが出てくるか否かはやっていて楽しいですし、変化や驚きといった感情の動きも伴います。見た目で解りやすいと言うのも一つの要素だと思います。長く愛されるゲームにはそれなりの理由が存在しますね。
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TRPGや同人ゲームなどを制作。イベントプロデュース等。
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