同人ゲームやフリーゲームはもちろん、ゲームデザイナーを目指す人、これからゲームを作りたい人、今もゲームを作っているがなかなかうまくいかない人向けの、ゲーム開発に関するブログ。
カテゴリー「感想と解体新書」の記事一覧
- 2024.11.21 [PR]
- 2016.03.02 Rebuildのゲームデザイン
- 2016.03.01 3×3EYES 聖魔降臨伝 のゲームデザイン
- 2016.02.29 R-TYPEのゲームデザイン
- 2016.02.28 46億年物語のゲームデザイン
- 2016.02.27 The King's League のゲームデザイン
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損のデザイン
限定された期間あり
リソースの管理
あり
明示された選択肢
なし
分析と感想
SAVAGEの元ネタです。ふりーむのコンテストで銅賞を取れたのもただお手本が良かっただけで、お手本が無いとだいたいDな食卓みたいな結果に終わっていたと思われます。Flashゲームの中ではまったものの一つで、これをツクールで作ってみようと思って、完成したものがSAVAGEです。当時は何も考えず要素を拾って際構築していましたが、今ならまた違った視点が持てると思うので改めて分析してみます。
食料が限定された期間としてまず機能しています。人数が増えるとその分消費する食料が増えるため、いかにして確保するかが重要となります。特に序盤では生産する手段が無いので探しに行かなければなりませんが、探しに行くとゾンビに襲われて死亡する危険性があります。危険性をとるか、我慢するかは、その時の損の度合により変化します。また、不定期に敵が襲ってくるため、防衛の手段もしっかりと用意しておく必要があります。
食料も一応リソースのようなものですが、機能としては時間制限として動いているのでここには数えないこととします。Rebuildでリソースとして機能しているものは、人数、土地の2種類です。生存者は転職させることが可能で、武器を持たせるのか、建築家にするのか、生産をさせるのかと割り振りを行うことが出来ます。土地も同様に、人の住む場所にするのか、食料を生産する場所にするのか、それとも転職が出来るなど特別な場所にするのかなど、その土地をどうするのか、どう管理するのかは攻略のカギとなります。
基本的にリソースの管理と言っても、消耗して何かするものではなく、枠を何に当てはめるか、という管理方法が主になるようにデザインされています。
エンディングに何種類かありますが、どうもバグがあるようでして、どのエンディングを見てもまだ続いてしまうため選択肢としては機能していません。本来は機能したはずです。
雰囲気作りとして、町がほぼ壊滅状態であるという損を押し付けられた状態からスタートします。置かれている状況と回避案が一目でみて解りやすく作られています。このゲームで、何の損を回避しようとしているのか。これがパッとわかると取り組みやすい。題材こそゾンビですが、この題材は他の物に置き換えることも可能で、色んなタイプのRebuildが作れると思います。ゲームの基礎は面白いし出来上がっているので、もしパクるネタを探しているのなら是非プレイしてみてください。
リスクとリターン
桜井政博氏曰く、ゲーム性とはリスクとリターンとのことです。Rebuildの場合はリソース管理、特に土地、人口、職業などのバランスをどうとるかが重要に思います。リスク
リソースのバランスが悪くなるかもしれない
リターン
安全度が増加するかもしれない
土地面積を増やしていかないと受け入れられる人口が増えません。人口が増えると食料の消費量が多くなります。また、別な職業につかせた方が有利になる場面も出るかも知れませんがその他の要素が足りなくなるかもしれません。
探索などに出している間の待期期間中に襲撃などがあるかも知れないと考えると、特に人員配置、人口のリソース管理は頭を悩ませるところですしこのゲームの楽しい所でもあります。
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損のデザイン
限定された期間なし
リソースの管理
あり
明示された選択肢
なし
分析と感想
漫画、3x3EYESのSFC版RPGで、まぁぶっちゃけるとクソゲーですね。ただ、全体としてのバランスは言う程悪くなかったと思います。限定された期間は特になく、シナリオも一本道なので明示された選択肢は存在しません。リソース管理に個性をつけようとしていましたが、原作の八雲が不死身であるため、ここもバランスを崩しやすい箇所でした。という事で、キャラクターのリソースを管理させるのではなく、キャラクターをリソースとして管理させる方向にデザインが行われています。
キャラクターをリソースとして管理とはどういうことかと言うと、簡単に言えば誰かが死ぬとゲームオーバーとなります。よって、八雲が不死身だからと言って調子に乗っていると、思わぬ人が死んでしまってやり直すことになります。発想としては悪くないし、プレイヤーの損としても機能するため、八雲以外のレベルアップをしようと上手く誘導できていたと思います。
が、一点致命的なバグ(?)が……。
パーティは八雲とパイの二名が固定で、3人目がシナリオ進行に応じて出入りする仕組みになっているのですが、3人目が加入時に取得している経験値が0に設定されているのです。もちろんレベルはそのシナリオ開始時の適正レベル位を意識してつけられています。つまり、加入直後は、1レベル上げるために適正レベルの累計分を稼がなければならない訳で、これが苦行なんですね。
そのイベント開始時の適正レベルとクリア時の適正レベルは当然違う訳ですから3人目はどこかでレベルアップしておかないといけない訳です。
序盤ならまだしも中盤、終盤、30や40レベルを稼がなければならない苦痛は耐えがたいものがありました。しかし、加入レベルでは絶対にボスを倒せない以上、レベルを上げなければクリアは出来ません。最悪なのは、ラスボスと戦う最終パーティになるとセーブが出来なくなってしまう点でした。もちろん最終盤のパーティーなので適正レベルは高く、そこまで雑魚戦を繰り返し続けなければなりません。
救済措置では無いのですが、八雲を瀕死状態にしておくとパイが覚醒して全体攻撃をぶっ放してくれるシステムがあり、これはこれで楽なのですが楽な分ただの作業となり苦痛を伴います。
全体としてそれほど悪くないゲームだったのに、上記のバグがプレイヤーに対してゲーム内で回避できる損としては機能せず、ゲームをすることが損になってしまっていました。そのほかにも色々バグは多いのだが、最低限上記の物さえなければ、少なくとも自分からのクソゲーの評価は無かったと思います。
損のデザイン
限定された期間あり
リソースの管理
あり
明示された選択肢
なし
分析と感想
グラディウスと並ぶSTGの名作の一つです。強制スクロールのSTGはそれ自体が限定された期間として機能し、ほとんどの縦横スクロールSTGはこの損を基本にデザインされています。スクロール型のSTGで限定された期間の損からスクロールを省いたのは、知りうる範囲ではファンタジーゾーンのみですね。見た目の差別化はもちろんなされますが、リソースをいかに管理するかで個性が競われることが多いように思います。主にパワーアップをどう管理するかがスクロールするタイプのSTGの個性で、R-TYPEではフォースの前後とシュート、対地対空反射レーザーの選択、波動砲の3つのリソースをプレイヤーは管理することになります。
これ以降発売されるΔやFINALでは機体の選択が可能となりますが、ステージ選択などに大きな影響もなく、ほぼ一本道であるため、シリーズを通してゲームの進行に影響を与える選択肢というものは存在しません。もっとも、STGで選択肢が明示される事は稀で、ダライアスぐらいではないかと思います。
R-TYPEはグラフィックやデザインの見た目、BGMはもちろん秀逸なのですが、名作たらしめているのはその難易度設計とストーリーにあると思います。難易度は、初見殺しを適度に配置することにより次は回避できるかもしれないと言う期待を抱かせ、100円を投入するモチベーションへつなげています。そしてストーリーというか、世界観はグラディウスには無い損を生み出していて、この部分がR-TYPEへと魅了される部分を数多く生み出しています。
グラディウス、R-TYPE共に、ストーリーの大筋は外敵を倒すと言うシンプルなもので、だいたいのSTGはこの枠組み内に収まる。R-TYPEが他と一線を画すのは、その機体設定にあります。一作目のR-9に関してはその他のSTGとあまり大差ないのですが、2作目では乗り込むためにパイロットは四肢を切断され、エンジェルパックと呼ばれるシリンダー状の物に詰め込まれ、神経接続により機体を直接操作する、という狂気じみた設定が付与されました。パイロットを部品扱いし、機体に乗り込む事そのものに大きなリスクがあるSTGは少なく、以後、この手の部品扱いの設定は受け継がれていきます。
例として以下のような一覧を用意しました。
R-9C | 四肢を切断され、生体コンピューターとして機体に乗せられる。 |
R-9/0 | 肉体を14歳ほどに固定して運用を行っている。 |
R-9W | 脳波を波動砲のエネルギーに変換している。パイロットの消耗が激しく身動きが取れなくなるため、コックピットごと取り換える。 |
R-9WF | 脳波のみならず生命エネルギーをも波動砲のエネルギーとする機体。パイロットは電池と同じく、完璧に使い捨ての消耗品扱い。 |
BX-T | 敵であるバイド生命体を培養して、機体の装甲に用いる実験の試作機。装甲と言っているがどう見てもコックピットはバイドそのもので、要は、パイロットはバイドに乗り込む事となる。 |
BX-T以降のB系列は殆どがバイドと同じ見た目となっていて、それに乗って大丈夫なのかと言うか、どこからどのように乗るのかといった疑問を抱かざるをえない機体が勢ぞろいしています。さすがチームR-TYPE。
こういった機体設定の禍々しさは、怖いもの見たさの一種ではあると思いますが、損として機能していて、惹きつけられる人を生み出す要素になっています。
世界観というか、各機体の個性の出し方などについては、いかにしてインパクトを出すかの参考にもなると思うので、興味があればR's MUSEUMを見てください。
リスクとリターン
桜井政博氏曰く、ゲーム性とはリスクとリターンとの事です。R-TYPEの場合は、まずはシューティングの基本的なリスクリターンがあるように思います。シューティングの基本的なリスクリターン(移動)
リスク見落とす敵の弾が出る
リターン
動くことにより敵の弾を回避できる
安全な空白地帯、回避行動のルートを取るために移動をしなければならないのですが、同時に見落としていた敵や地形、弾にヒットする可能性が出てきます。
シューティングの基本的なリスクリターン(撃破)
リスク
被弾等で撃墜されるかもしれない
リターン
安全な領域を確保する
敵の撃破も安全を確保するためで、撃破そのものはリターンでは無いかも知れません。いかにして生存を楽しむかというゲームで、弾幕という形で進化したのも「一見派手だが回避は可能で生存を楽しめる」生存を楽しむゲーム性を進化させた結果なのかなと感じます。
波動砲のリスクリターン
リスク連射できず弾幕が減る
リターン
硬い敵を一撃で落とせるなどの特殊攻撃が行える
波動砲は色々と種類があるので一概には言いにくいのですが、原則としては通常ショットを減らす代わりに強力な攻撃を放つというものです。なので、いかに状況に応じて両者を使い分けるかがゲーム性と言えると思います。
ステージのギミックなどを知れば知るほど攻略の選択肢として機能するとも思います。
フォースの戦略性
生存ゲームのルールを一変させる仕組みがフォースです。斬新にも攻撃だけでなく防御にも使える無敵のオプションで、前方への装着、後方への装着で弾を防いだり、射出して攻撃するなど当たったら死ぬ敵の弾を消すゲームチェンジャーとも言えます。フォース変更のゲーム性
リスクステージにあわない攻撃になるかも知れない
リターン
ステージにあう攻撃になるかもしれない
フォースの変更は基本的にはステージにあうものが用意されていたように思います。もう一つ存在するリスクとしては使い慣れない、好みではない武装に代わってしまう点でしょうか。
フォース射出のゲーム性
リスク防壁が無くなる
攻撃も弱くなる
リターン
届かない場所にいる相手を攻撃できる
例えば壁のような地形の向こう側にいる危険な敵に対して、フォースを射出すれば向こう側の敵の撃破が可能です。その分防御は下がりますので被弾には弱くなります。フォースが外れると攻撃も弱体化しますので、まぁまぁなリスクは存在します。
しかし、それでも外した際の攻撃方法も攻撃範囲が格段に広くなりますから、状況に応じての使い分けが楽しく、この射出に関しては中毒性のあるゲーム性のような気がします。
損のデザイン
限定された期間なし
リソースの管理
あり
明示された選択肢
あり
分析と感想
生物の進化に焦点をあてたSFCのアクションゲームです。PC98版があったと今しがた知って驚きました。ちらっと動画を見たらえらい違いで驚いた。興味がある人は46億年物語 - THE進化論 -と【ゆっくり実況プレイ】 46億年物語のマイリストへのリンクを用意しましたので見比べてみてください。⇒驚愕する
今回はSFCのアクションゲームのみに焦点を当てます。
SFCのアクションゲームの方は、基本的には「こんにちわ、死ね!」の世界です。そこら辺をうろついている敵を倒しては肉を食べ、進化ポイントを溜めて自分自身を強くしていく、と言う内容です。
特にこれと言った期限は設けられておらず、魚類を体験する章、両生類を体験する章、と言った具合に時代時代によって進化できる類が決められています。
敵を倒すことにより入手できる進化ポイントとヒットポイントがリソースとして機能します。どういった進化をするか、といった手順こそ違えどもその章をクリアする頃にはだいたいどれも一番高いものを選んでいると思います。
ストーリーそのものは一本道で、これと言った選択肢があるわけではありません。ただし、最終章あたりで恐竜のままいるか、それとも哺乳類になるかの選択肢があり、哺乳類になると人類にまで進化が可能となります。ゲームクリアの難易度に大きな差を与える選択肢で、大体のプレイヤーは一週目で哺乳類を選び、二週目で恐竜(翼竜)を選ぶと思います。実際、人間になったところで、最大火力こそ高いのですが恐竜の顎と大差なく、さらに翼竜であればずっと飛んでいられるためほとんどのステージを楽々クリアできてしまいます。人類を選んだ方が難易度高くて損、と言う心理が働き、こういうプレイをしたプレイヤーは少なくないはずです。
エンディングもいくつか種類があり、選択肢によって多少は分かれて来るので一応、選択肢はありとしました。ただ、実質は無いに等しいレベルです。
このゲーム、進化すると見た目が変わる所が一番楽しいポイントで、身体能力に大きな影響を与えない部位、例えば角などは好みで選ぶ場合が多いです。顎に関しては見た目よりも性能で選ぶ場合が多かったように思いますが、それでも見た目で戻そうかなと思ったことはあります。
また、特定の条件を満たすことで進化できる系統が変化したり、特定のステージでしかなれないもの、そして特定のアイテムを使わないと成れない姿と、とにかく見た目を選ぶ、見た目を探す、そういった部分に特化している印象が強くあります。
リスクとリターン
桜井政博氏曰く、ゲーム性とはリスクとリターンとの事です。46億年物語の場合、基本的にはアクションゲームですので敵との距離が近いと攻撃を当てれるが、反撃を喰らうかもしれないというリスクリターンが存在します基本的なアクションゲームのリスクリターン
リスク反撃を受けるかも知れない
(最悪ゲームオーバー)
リターン
攻撃を当てれるかもしれない
敵を倒せるかもしれない
上記に加えて進化のためのポイントをゲットできます。これによって、体力が増えたり攻撃力が上がったりと戦略的な要素が拡充されます。また、基本操作においてもダッシュによるタックルという形で相手の反撃のタイミングを封じれる可能性があがる戦術も取れます。
進化のリスクリターン
リスク操作性の変化
リターン
操作性の変化
どの進化がどの見た目になってステータスが伸びて等のリスクリターンは知っていれば回避できる問題です。ゲームとしては操作で回避する問題にフォーカスを当てた方が良いと思うのですが、基本的には早くなったり遅くなったり、ジャンプ力が変わったりといった操作性の変化なのかなと考えます。これはどのアクションゲームでも言えることですね。
損のデザイン
限定された期間あり
リソースの管理
あり
明示された選択肢
あり
分析と感想
無料のフラッシュゲームです。一定期間内に兵士を訓練して、定期的に開催されるリーグ戦に挑み、優勝を目指すと言う内容です。このゲームで一番強く機能しているのは限定された期間で、定期的にリーグ戦が強制的にある事と、時間の流れが非常に速い事、兵士の訓練にも一定の期間が必要であるなど、いかにして素早く物事を決定していくかの判断力が求められます。
食料と給料のリソースがあり、兵士のレベルが上がると消費食料、給料が増加します。これを稼ぐために盗賊を退治したり、領土を広げたりしなければなりません。当然、これも時間を消費するため時間はリソースでもあります。トレーニングにも食料を消費するので、いかにぎりぎりのラインで管理をするかが攻略のカギとなってきます。
リーグ戦に参加できる人数は4人までなので、どういった構成にするかを楽しむゲームでもあります。戦闘は自動で行われ、近接職は前へと突撃し、攻撃を受けると下がります。どの程度下がるかはダメージにより変化します。当然相手が強ければこちらが弾き飛ばされ、再攻撃にかなりの時間がかかってしまいます。
後衛職は前にでず、後ろから攻撃を続けて一方的にダメージを与え続けることが出来ます。後衛職の強みを生かすには前衛職の硬さが必要で、前衛職が生きるためには後衛職が必要と、前後のバランスをいかに整えるか、もしくはどちらか一方だけにするのか。この編成が楽しみの一つとして機能しています。
短時間で遊べる名作なので、興味があれば遊んでみて下さい。
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